世田谷区立総合福祉センターの面接

 きょう(1月19日)の午前中、東邦大大橋病院から紹介を受けた世田谷区の区立総合福祉センターの「面接」に、悠平と妻の3人で行ってきました。センターは小田急線の豪徳寺、梅が丘から徒歩5分くらいなのですが、利用者の利便を考慮して、月に何回かは区内の別の施設に相談窓口を開設しているようです。事前に妻が電話で予約を取り、今日は自宅近くのバス停から1本で行ける三軒茶屋の施設でした。
 応対は職員とおぼしき女性と臨床発達心理士(後で直接、ご本人に確認しました)の男性。まず、職員から今後の手続きの流れの説明を受けました。第一回の今日はわたし達夫婦の面接と、悠平の行動の観察。次回は場所を総合福祉センターに移して悠平の聴力検査などを行い、次々回に小児科の医師の面接を受けて、療育プログラムを決めることになります。療育は障害者自立支援法に基づく児童デイサービスで、「グループ指導」と「個別指導」とがあるようです。利用料金の1割を自己負担。この法律に対しては厳しい批判があり、政権交代後に長妻昭厚生労働大臣が廃止を明言したニュース程度の知識はありましたが、正直なところそれほど関心を持っていたわけではありませんでした。
 面接では、母子健康手帳を見ながら、わたし達夫婦に対して、これまでの子育てや悠平の成長ぶりなどの詳細な質問がありました。出産のときのこと、赤ん坊のころのミルクの飲みっぷり、「つかまり立ち」から一気に走り出して「よちよち歩き」がなかったことなどなど、妻と思い出す限りの話をしました。
 この間、悠平は臨床発達心理士の「お兄さん」が行動を観察。と言っても、積み木や野菜のおもちゃ、ミニカーなど小道具がふんだんだったので、悠平にとってはたくさん遊んでもらった、という感じだったのだろうと思います。最初から最後まで、にこにこと上機嫌でした。カードを見ながら何の絵が書いてあるのか尋ねられると、ぎこちない口調ではあるのですが、「じてんしゃ」「はさみ」などと答えました。
 行動観察が一区切りつくと、臨床発達心理士からわたしたち夫婦に質問がいくつかありました。両足を揃えて飛び跳ねることができるかどうか、階段など少し高い段差を飛べるかどうか、を聞かれましたが、そう言えば悠平がそんな動きをするのは見たことがありませんでした。
 「何か質問はありますか」と聞かれたので、悠平の道順への強いこだわり、中でも買い物の必要があるのにスーパーマーケットの入り口で泣き叫んだりすることについて、手を焼いている妻が、対処はないものか尋ねました。スーパーでは悠平は、引きずられてでもいったん中に入れば、すぐに泣き止んでエレベーターに走って行ったりすることもあります。臨床発達心理士の方のアドバイスは「彼(悠平)が何を嫌がっているのかを分かってあげてください」ということでした。悠平はスーパーに行くこと自体が嫌なのではなく、入り口にある何か、例えば空調のために空気が噴き出しているところとか、そういうものが嫌なのかもしれません。入り口を変えてみるなど、いろいろ試してみれば、悠平が何を嫌がっているのか分かるのでは、ということでした。なるほどなあ、と思いました。これからは、悠平が嫌がる道に来たときには、まずしゃがんで悠平と同じ高さの視線で周囲を眺めてみようと思います。
 総じて今日の面接は親切な対応で、不安を抱くこともなく終わりました。次回は来週、悠平の検査の続きになります。

※世田谷区立総合福祉センター
http://www.setagaya-sofuku.net/

※ウイキペディア「障害者自立支援法
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E8%80%85%E8%87%AA%E7%AB%8B%E6%94%AF%E6%8F%B4%E6%B3%95