「さくらぽーと」で聴覚検査

 今日(1月27日)は午後、悠平の聴覚検査にわたし、妻との3人で、世田谷区総合福祉センター(通称「さくらぽーと」)へ行ってきました。小田急豪徳寺駅か梅ケ丘駅が最寄り駅です。わが家からは東急世田谷線を使って山下駅の利用になりますが、今日は行きはタクシーを使いました。車好きの悠平は、初めての街並みに右をきょろきょろ、左をきょろきょろでした。
※世田谷区総合福祉センター「さくらぽーと」
 http://www.setagaya-sofuku.net/
 センターは地上3階、地下1階の大きな構え。子どもの療育や大人のリハビリ用の設備が充実した施設のようでした。1階の聴覚検査室で、20代後半くらいの女性の言語聴覚士の方に応対してもらいました。大人ならヘッドホンを使っての検査ですが、子ども用の工夫に感心しました。子どもの高さに合わせた低い机があり、その上には左右に小型のテレビモニターが2台ずつあります。子どもがいすに座ると、向かい合って座っている言語聴覚士の方の操作で右や左から順に周波数を変えた信号音が流れ、同時にテレビモニターにNHKの幼児番組のキャラクターが映る仕組みです。わたしと妻は悠平の後ろに座って、少しどきどきしながら検査を見守りましたが、ピーとかブーとか音がするたびに悠平はちゃんと音がした方に顔を向け、モニターの画面に見入っていました。

 その後は、絵本を見せながら「猫はどれかな?」と指定したものを指で当てさせるテストでしたが、これは悠平は全くダメ。何を言われても聞こえないかのように、マイペースで絵本のページを繰ってしまいます。昨年秋の幼稚園の入園選考の際にも、野菜や果物のおもちゃを目の前に並べて「みかんはどれ?」と当てさせるテストがあったのですが、そのときと変わらないマイペースぶりでした。
 言語聴覚士の方もあきれた様子で、すぐにこのテストは打ち切り。続いて、カーペットのフロアに色々なおもちゃを出してきての行動観察に移りました。棚の上にミッフィーのぬいぐるみを見つけると、悠平は「ミッフィーミッフィー」と大喜び。なにやら口ずさむ様子なので、妻がアニメのミッフィーの主題歌を歌ってやると、ぬいぐるみを手にニコニコと踊りました。
 もう一つ、悠平が気に入ったのは、小さな和太鼓とタンブリン。ばちを使って、ぎこちない手つきながら飽きずにたたきました。
 途中からは、悠平はおもちゃで遊ばせながら、言語聴覚士の方からわたしたち夫婦へのヒアリングになりました。悠平が生まれて以降の既往症や、ふだんの生活ぶりなどの質問に答えながら、いろいろ説明を受けました。主な内容を列挙します。

  • きょうの検査では、悠平の聴覚機能にはまったく問題がない。
  • 時折、呼びかけても聞こえないふりをしているように見えるのは、他人への関心が薄く、自分の興味が優先するためだろう。
  • 実年齢以上に体格がいいので、年齢に応じたしつけをしてしまいがちだが、悠平の発達の程度に合わせたしつけでいい。
  • 道順など悠平が強くこだわることには、できるだけ付き合うのがいいが、単なるわがままはしかった方がいい。こだわりとわがままの違いを親が判別して対応することが必要。


 検査と面談は1時間余りで終わりました。悠平はたくさん遊んでもらえて上機嫌でした。
 帰りは山下駅まで歩いてみました。宅地化される前は小川だったのでしょう。住宅街の中を細い遊歩道が駅のすぐ側まで続いていました。3人でのんびり歩いても10分足らず。ぽかぽか陽気の中でちょっとした散歩でした。大好きな世田谷線チンチン電車にも乗れて、悠平は満足そうでした。
 前回の面談や行動観察、きょうの聴覚検査の結果などを踏まえて、次は2月に小児科医の面談を受けます。その上で療育の内容が決まる予定です。春から療育が始まれば、「さくらぽーと」へのこの道を定期的に通うことになるかもしれません。