多動ぶりが際立った療育初日

 世田谷区総合福祉センター(さくらポート)での悠平の療育が始まりました。先週、入門コースの第1回にわたしも休みを取って参加しました。今月いっぱいは週1回のペースで続き、悠平の発達ぶりを確認した上で5月以降、グループでのトレーニングにするか、個人トレーニングにするかなどが決まり、本格的なコースに進むことになります。
 先日参加したのは「ひよこグループ」。午後1時半から3時までの1時間半でした。子どもは悠平を含めて5人。おそらくは1歳半健診で勧められたのでしょう。ほかの4人の中には1歳〜2歳の子もいて、悠平は飛びぬけて大きく見えました。両親とも参加はわが家だけで、ほかは母親が連れてきていました。
 まずはスタッフの皆さんとの顔合わせとあいさつ。スタッフは全員女性で6〜7人。手厚い態勢だと感じました。悠平は初めてということもあってか、心理指導の方がマンツーマンで付いてくれました。ネームプレートを見ると、ほかの方も言語聴覚士や保育担当の方だったようです。すべり台や平均台などの体育器具が並んだ大部屋で子どもを遊ばせ、一人ひとりの運動能力を観察した後、グループでお遊戯、トイレ、テーブルに座っておやつ、おもちゃで自由時間という組み立てでした。

 心理指導の方によると、悠平は運動能力は問題ないようです。うまくできて大人がみんな拍手すると、悠平もうれしそうに飛び跳ねながら一緒に拍手。妻やわたしに甘えてくるところも見せ、心理指導の方からは「ご家庭でゆったりと育てていることがよく分かります」と言われました。初めて挑戦した平均台は、最初は左右の足を交互にうまく前に出すことができず、すぐに降りてしまいましたが、2度目はすいすい。横でわたしや妻が手をついでやってはいましたが、ちょっと驚きました。
 悠平が本領を発揮したのは、部屋を移ってのお遊戯。ピアノに合わせての体操では、ほかの子はみな、スタッフの方の動きに合わせて体を動かしているのに、悠平だけは部屋の中を駆け回っていました。いすを横に一列に並べて座り、一人ずつスタッフの方とごあいさつをする際も、やはりじっと座っていることができずに立ち上がって歩き出します。ピアノが気になるようで、ふたを開けようと手を伸ばしてみたり。見事な“多動ぶり”でした。トイレの時間では、おむつを脱いで何とか「おまる」にしゃがむことはできました。
 おやつは持参したヨーグルト。スプーンの使い方のチェックがありました。悠平はふだんの食事でも、ごはんを最初は何とかスプーンで食べ始めますが、じきに手づかみになってしまいます。スタッフの方から、食べやすいスプーンの持ち方と口への運び方を教えてもらいました。
 初めての場所の上に、初めて会う人ばかりでしたが、悠平はパニックもなく比較的きげんよく過ごしました。ただ、ほかの子どもたちにはまったく無関心。マイペースぶりも見事でした。
 合間合間に、心理指導の方から日常生活について色々な質問がありました。わたしたちからも悠平のこれまでの成長ぶりや、東邦大病院で広汎性発達障害の診断を受けた際のことなどを話しました。心理指導の方は、自閉症と確定的に判断するのはまだ早いと感じているようでした。妻の体調の不調のことも資料で知っていたようで、色々と気を遣っていただきました。
 今週からは妻が悠平を連れて行くことになります。平日はわたしは帰宅が遅く、多少なりとも悠平の相手をできるのは朝だけです。妻の負担を少しでも減らすために家で過ごす時間を増やしたいのですが、勤務先はもともと夜が遅い業種の上、今の業務に就いたのは悠平が発達障害と診断される前のことだったので、帰宅を早めるのもなかなかままなりません。この夏にありそうな次の人事異動まで、何とか乗り切っていきたいと思います。


 きょう(11日)は親子3人で買い物がてら、近所の駅前商店街で開かれたさくらまつりを見てきました。猿回しの大道芸が出ていて、動物好きの悠平は大喜び。東京消防庁のコーナーでは、オレンジ色の消防士の出動服を着せてもらい「TOKYO RESCUE」のロゴが入った帽子をかぶって、消防車の助手席に座らせてもらいました。夕食は「お父さんから揚げの盛り合わせ」。鳥肉、豚肉のほか、初めて作ってみた砂肝のから揚げも、ころものカリカリ感が気に入ったのか、食べてくれました。偏食改善へささやかな一歩です。