パソコンが日課に

 ここのところ、悠平はパソコンが日課になっています。といっても、簡単なオンラインゲームだけですが。絵本やパズル、ミニカーなどに飽きると「パソコン、パソコン」と連呼。いつもこのブログを書くのにも使っている夫婦共用のデスクトップ・パソコンに向かうと、妻が家事中でも自分でブラウザを立ち上げ、ブックマークから目指す子ども向けサイトのアイコンをクリック。どのアイコンを選べば目指すゲームに行き着けるか、すべて覚えてしまったようで、一人でマウスを操作しかちゃかちゃと遊んでいます。考えてみれば、決まった手順を正しく実行すれば、必ず決まった結果を得られるパソコンやインターネットは、抽象的な概念を頭の中でやり繰りすることは苦手でも、視覚には強い悠平にはうってつけなのかもしれません。試していませんが、ブックマークのアイコンの並び順が変わってしまうと、おそらくパニックを起こすのだと思います。

 最初は、この春ごろだっと思います。アニメ映画「マダガスカル」に登場する4羽のペンギン隊が主役になったスピンアウト・アニメ「ザ・ペンギンズ」の放映がNHKで始まりました。悠平が喜ぶかもと思い、ネットで関連サイトをあれこれ検索していたら、ペンギン隊のキャラクターゲームに行き着きました。悠平に見せてやったら大喜び。最初は妻やわたしの手をつかんでマウスを持たせようとする「クレーンハンド」で、悠平自身はもっぱら見るだけでした。「きかんしゃトーマス」やタカラトミーなど子ども向けのサイトの多くに簡単なゲームのページがあることが分かり、見せているうちにいつの間にか、お気に入りのゲームは自分で操作するようになりました。さすがにキーボードはまだ叩けないようで、今のところはマウスだけで操作するゲームが専門です。
 ※写真に写っているのはタカラトミーのサイトにある「黒ひげ危機一発」のオンラインゲームです
 心配なのは、ほっとくと何時間でも飽きずに続けかねないこと。わたしや妻が「もうおしまいにしようね」と言えば悠平も「パソコンはおしまい」と言ってマウスから手を離し、「おかたづけ!」と言ってわたしや妻がブラウザを閉じて画面の電源を落とすよう促します(わが家ではわたしが在宅中は、メールチェックなどの際にいちいち立ち上げるのが面倒なので、本体の電源はそのままにしています)。わたしが「ゲームはおしまい。今度はお父さんがメールチェックだ」と言うと、すっとマウスから手を離し「メールチェック」と言いながら、わたしの操作を横で見ています。しかしわたしや妻から声が掛からないと、一日中でも続けていそうです。その集中力は、それはそれで関心するのですが、あまりに長時間になると視力への影響が心配になります。時間を決めて、療育トレーニングとうまく組み合わせて、例えば机に座って療育の課題を30分がまんして続けることができたら、ご褒美にパソコンゲームを30分、というふうに日課として組み込んでみようかと、妻とは話しています。
 発達障害の子どもの場合、子どもの時に強く興味を持ったことが将来の仕事に生かせるかどうかは、自立を考える上でのポイントの一つのようです。今はゲームだけですが、悠平がパソコンやネットに広く興味を持つようならば、早いうちにきちんとした使い方を教えてやってもいいかもしれないと考えています。