あさがおグループ

 悠平は4月から世田谷区総合福祉センター(さくらポート)で療育トレーニングを受けています。入門編の「ひよこグループ」は夏で終わり、9月からは集団療育の「あさがおグループ」に週1回、通っています。先日、わたし(yuheipapa)も出勤が午後からだったので、妻と悠平と一緒に行ってきました。
 グループは悠平を含めて男の子ばかり6人。年間スケジュールとしては、4月から9月までの前期と10月から3月までの後期に分かれており、悠平は前期の終わりから参加ということになったようでした。
 午前10時集合で解散は正午ごろ。子どもたちは弁当持参です。会場のプレイルームに集合すると、すぐに子どもたちはお母さんとバイバイ。母親のいないところで約2時間、保育士の方たちと過ごします。カリキュラムは保育士の先生と一緒に遊ぶのが中心で、トイレや食事の時間もあります。その間、親たちは別室で待機します。隣りにミラーの窓がついた観察室もあり、ふだんは妻も悠平の様子を見ることができるそうです。

 この日は新しく加わった悠平のため、親を対象にした保育士の方からの個別ガイダンスがあり、妻と一緒に聞きました。要は最初の保護者面談です。ここでのトレーニングの目的は、身の回りのことを一つでも多く自分でできるようにすることや、集団を意識できるようにすること、遊びを通じてコミュニケーション能力を高めることなどです。例えば弁当持参も、スプーンやフォークの使い方のチェックのためです。遊びのときも、自分の順番まではイスに座って待つことができるようになるのが取りあえずの目標です。集団の中での行動を意識できるようになると、さらにグループがステップアップします。毎週、子どもたちの相手をしてくださるのは保育士の方が中心で、時折、言語聴覚士作業療法士の方も加わり、子どもごとにどういった指導が必要かをチェックするとのことでした。ちょうどこの日は作業療法士の方が来ており、個別ガイダンス終了後は、ほかのお母さん方と一緒に話を聞きました。
 正午近くになって、お母さんたちはプレイルームに戻って子どもたちと再会。保育士の方からは、きょうはどんな様子で過ごしていたか、家庭ではどんな点に気を付けたらいいか、アドバイスがありました。結局この日、わたし自身は悠平がどんな様子だったのかは見ることができませんでしたが、妻によると、いつも悠平は楽しそうに歌ったり、踊ったり、保育士さんにもなついて、パニックを起こすこともなく過ごしているそうです。
 あさがおグループに通うようになって、心なしか悠平に変化が出てきたように感じます。自分のほしいものややりたいことを、自分ではっきり指差したりすることができるようになりました。意思表示が明瞭になってきています。例えばテレビを見たいとき、以前は妻やわたしの手をつかんでリモコンを握らせようとしていました(クレーンハンドと呼ばれる動作です)が、最近はリモコンを自分でつかんで妻やわたしに渡してきます。そうしたときに、視線をちゃんと合わせることができるようにもなってきました。朝起きたときに「おはよう」と声を掛けてやると「おはよう」と答えるようになりましたし、わたしが出勤するときには「いってらっしゃい」、帰宅すると「お帰りなさい」など、状況に合わせたあいさつもできるようになってきました。なるほど、悠平は悠平のペースで発達しているのだな、と妻とは話しています。
 週に1度とはいえ、まだ体調が本調子ではない妻にとっては、あさがおグループ行きの負担は小さくはないのですが、悠平が楽しんでいること、効果も感じられることに加え、ほかのお母さんたちの経験談も非常に参考になることが多いようです。