いちばん大変なのは親が2人ともダウンすること

 悠平が病気になると、どこが調子が悪いのか、痛いのか、気持ちが悪いのかなどのやり取りがうまくできず、親としては気を揉むばかりになります。しかし、発達障害の子どもを持つ親にとって、病気で本当に困ってしまう事態は別にあることを、この1週間で身をもって知りました。親がそろってダウンしてしまうことです。わたしと妻の2人とも39度台の発熱に見舞われました。
 最初はわたしでした。先週の土曜日(6月25日)の朝に発熱。その数日前からのどに痛みがありました。病院で抗生物質を処方してもらいました。当初は37度台でしたが、日曜日になって熱は上がり、月曜日夜に39・3度まで上がりました。月曜日〜火曜日は欠勤。水曜日は朝、平熱に下がっていましたので出勤。しかし夜、帰宅してみるとまた熱が上がっていました。木曜日朝は平熱。少し不安がありましたが出勤しました。結局、発熱は土曜日〜水曜日の5日間でした。
 妻は日曜日ごろからのどに痛みが出て、月曜日の夕方から熱が出ました。火曜日の朝、病院に行き抗生物質を処方してもらいましたが水曜日には39度台に。木曜日にかけて、上がったり下がったりでした。発熱は月曜日から木曜日まで4日間でした。
 この間、一人だけ悠平は元気でした。火曜日から木曜日の3日間は、妻が熱を押して朝、幼稚園バスの乗り場まで連れて行き、午後にはまた悠平を迎えに行ったりで、なかなか安静に寝て過ごすわけにも行きませんでした。今までわたしと妻が同時にダウンしたことはなく、妻が不調の時はわたしが早めに帰宅したり、遅めに出勤したりして家事を分担したりしていました。今回はそういうわけにもいかず、特に妻の負担は大きかったと思います。
 悠平は悠平で、もともと口頭で言い利かせても理解には限界があり、「お母さんもお父さんも病気」であることを理解させるのはほとんど不可能。発達障害児は変化に弱く、「いつもと同じ」であることにこだわります。親の体調など何のその、悠平は普段通りにしてほしいことをどんどんリクエスト。例えば寝る前には絵本の読み聞かせですが、お気に入りの絵本を次々に手に取って「さいご! さいご!」。悠平にとって「さいご」と「もういっかい」は同義語です。妻はのどの痛みをこらえながら読んでやりました。幼稚園から帰ってきた後は、あまりいいことではないと思いつつ、パソコンで遊ぶがままにしていました。わたしも妻も思うに動けない中を、勝手に外に出て行かれては追いかけるのもままなりませんでした。
 振り返ってみれば、わたしも妻も熱でフラフラしながら「とにかく週末までがんばろう」と声を掛けあい、ひたすら気合で乗り切ったように思います。まずは体力が大事と、あらためて思い知りました。

 病み上がりとしては少しばかり強行日程でしたが、週末は四国に出張でした。悠平が喜ぶだろうと、空港でおみやげに買ったのが3機セットになった飛行機のミニチュアのマグネット。確かに喜んではくれたのですが、気付いてみたら早くも1機がかじられていました(写真の左端の1機。右翼ががじがじにされ、エンジンがつぶれています)。とにかく何でもかんでもかじる癖が抜けません。携帯電話の充電器とか、外付けハードディスクのケーブルとか、わが家では中途半端な部品の購入が増えています。