夏休みの家庭療育〜生活リズムを維持

 妻(yuheimama)です。
 悠平の夏休みが始まり、一週間が経ちました。丸一日悠平と過ごす時間は長く、かといってパニックが頻発する悠平連れの外出は私一人では難しく、早くも持て余し気味の日々です。なんとか生活リズムを維持しようと、起きる時間は幼稚園がある日と同じにし、午前中のうちに家庭療育を始めました。はじめは「お勉強しよう」と声を掛けると、得意の「いや!」を連呼していた悠平ですが、療育の後に大好きなパソコンの時間を設定すると、自分から「お勉強!」と要求するようになりました。ご褒美作戦、まずは成功です。

 療育の教材は手作りのものと市販のものを組み合わせています。課題は1日に4、5種類、時間にしてせいぜい10〜15分ですが、悠平が通う自閉症療育センターwillの担当者には「十分です」と言ってもらえました。課題を全部終えたらカレンダーにシールを貼ります。課題はあらかじめホワイトボードに書いておき、終わった課題をその都度消していきます。このやり方は世田谷の総合福祉センターで受けた個別療育での方式を踏襲したもので、達成感や終わりの見通しを理解させることを意識しています。

 教材は総合福祉センターやwillで使っていたものや、本を参考に用意しました(参考文献;日原信彦・中山修監修『発達障がいと子育てを考える本③はじめてみよう、て・ゆびの療育』<ミネルヴァ書房>、相良敦子監修、池田政純・池田則子著『ひとりで、できた』<サンマーク出版>、月刊クーヨン3月号増刊『モンテッソーリの子育て』<クレヨンハウス>)。
 以下に教材の一部を紹介します。

 1)ホワイトボードには課題を文字と絵で書いています。シールは幼稚園から夏休み用にもらってきたカレンダーの「おやくそく」欄を活用しています。

 2)市販の幼児向け教材の一例。はさみで切る課題、シールを適切な箇所に貼る課題、点線を折る課題。はさみとシールはなんとかこなせる悠平ですが、折るのは苦手です。

 3)ダンボールで作ったカットアンドジグで線をなぞり書きする練習。線を引くことで絵を完成させるように、イラストを描いてみました。少しずつ上達しています。

 4)ダンボールで作った形のはめこみ。大体一人でできますが、直角三角形は向きを変えると分からなくなる様子。

 5)発泡スチロールに爪楊枝を刺して作ったビーズをはめるボードと、100円ショップで買った皿立ての一部にチェーリングの輪をはめていく教材。いずれも色と数を対応させてあります。手先のトレーニングと数と量を視覚的に理解できるように作りました。色別に用意すると数を数えながらはめ込んでいくことができたので、今後は色をばらばらに提示して試したいと思っています。

 6)ダンボールを洗濯ばさみで挟んだり、丸めた折り紙をピンセットで挟む課題。手先の力が弱い悠平にはちょっと難しいので、繰り返しやっていくつもりです。

 7)ボタンを留めたり外す練習。フエルトで作った魚と、小さくなったパジャマをダンボールの板にくっつけたもの。まだ一人でできたことはありませんが、最近被り物の着替えができるようになってきたので、ボタンにも意欲を持ってほしいと思って作りました。

 課題は悠平が比較的楽にこなせるものと、ちょっと苦手なものを織り交ぜて構成しています。苦手なものだとすぐに「お母さん、お母さん」と言ってクレーンハンドで私の手を教材に引っ張っていきます。その時々でお手本をゆっくり見せたり、悠平の手を取って一緒にやったりします。また、療育中は気が散らないように机には課題以外を置かず、近くのものにも無地の布を掛けて、空間の構造化を心掛けています。スモールステップの積み重ねで、夏休みが終わるころ、一つでも二つでもできることが増えていたらいいなと思います。

ひとりで、できた!―子どもは手を使いながら一人立ちする

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