梅花女子大学大学院での発達検査結果

 妻(yuheimama)です。以前のエントリーでも紹介したように、悠平は今年度、大阪府茨木市にある梅花女子大学大学院で個別療育を受けることになっています。これに先立ち、3月13日に発達検査を受け、4月17日にその結果報告を伺いました。

 悠平が受けた検査はPEP−3(自閉症児・発達障がい児教育診断検査)で、ちょうど1年前に自閉症療育センターwillで受けた検査と同じ検査方法でした。検査は約1時間半、悠平が多種多様な療育課題に取り組み、それを検査者が評価します。同時に保護者である私も悠平の日常生活に関する問診票を記入しました。この問診票は悠平の検査が終わってもまだ書ききれないほどの分量があり、悠平の検査中の様子を観察するどころではなかったのですが、それだけに詳細な結果を知ることができました。また、willでの検査と同種であることから、1年前と現状の発達状態を比較することができました。

 悠平には知的障害があるため、当然ながら年齢相応の発達レベルには達していません。それでも、この1年の療育と幼稚園でのご指導に促され、大きく前進した領域がありました。検査は、コニュニケーション領域である「認知/前言語」「表出言語」「理解言語」、運動領域である「微細運動」「粗大運動」「視覚ー運動模倣」「身辺自立」で構成されています。悠平は全体的な傾向として、「コミュニケーション領域よりも運動領域のほうが得意」との結果が出ました。特に「粗大運動」は満点で、幼稚園での体育の成果が出ていると思いました。不得手とされたコニュニケーション領域の中でも「理解言語」は前回検査に比べると、月齢にして21カ月分の発達が見られました。これはひらがな学習と3語文への発展が影響しているのではないかと思います。伸び幅が相対的に小さかった「身辺自立」は、日常的に親がつい手助けしてしまうことが成長を遅らせているのでは…と反省。新たに手順書を見せて少しずつでも悠平が一人でできることを増やしていきたいと思いました。

 また、特異行動として「感情表出」と「対人的相互関係」がともに中度の適応レベルとありました。報告書には「感情表現や他者の感情への反応、同世代の子どもと友達関係を持つことへの難しさ、機能的で相互的なコニュニケーションのスキルが少ない」とあり、現在の幼稚園登園拒否の背景を考える材料ともなりました。

 報告書には、各領域で「合格」できた課題とさらなる療育で合格が見込まれる「芽生え」という評価があります。この「芽生え」が今後の発達を促すための課題・アドバイスにつながります。これからの1年は、この「芽生え」をポイントに個別療育と連動した取り組みを家庭でも行っていきたいと思っています。

知的障害教育総論 (放送大学教材)

知的障害教育総論 (放送大学教材)

 追記:以前のエントリー「放送大学特別支援教育を学ぶ」に「手元に(放送大学の)テキストがない」と記したところ、ネット書店で取り扱いがあるとの情報を寄せていただきました。早速、取り寄せ。情報ありがとうございました。