顔から火が出るほど恥ずかしかったけど、笑えた話

 妻(yuheimama)です。以前のエントリー「セリフにびっくり、センスにうっとり!?」でも紹介したとおり、最近、悠平が情景描写や自分の気持ちを、絵本のセンテンスやアニメのセリフを引用して表現する機会が増えてきました。場面と表現が合致しているので「分かっていっているんだな」とうれしく思う半面、家庭内ならほほえましいことも、人様の前では親として顔から火が出るほど恥ずかしい場合があります。今回は「新春初笑い」ということで、そんなエピソードを幾つか紹介します。


【その1】エレベーターにて
 エレベーターに私たち親子と5〜6人の人が乗っていたときのことです。エレベーターのドアが閉まるのを見て、悠平が「せんせ〜、またとじこめられてしまいます〜!」と絶叫。私はすかさず「悠くん、みんなびっくりするから、小さな声で」と、声掛けしましたが、時すでに遅し。乗っていた大人は見て見ぬふりをしてくださいましたが、小学生と思しき2人には思いっきり変な目で見られました。トホホ…。このセリフはアニメ映画『豆腐小僧』の中で、主人公のかわいい妖怪・豆腐小僧が、一緒にいた妖怪・だるま先生と、乗り慣れないエレベーターに乗り、ドアが閉まるときに叫んだセリフです。確かにエレベーターのドアが閉まるという場面と悠平のセリフは合致しているのですが、あまりの恥ずかしさに悠平に覆いかぶさりたくなった母でした。

豆富小僧 DVD&ブルーレイ セット(2枚組)【初回限定生産】 [Blu-ray]

豆富小僧 DVD&ブルーレイ セット(2枚組)【初回限定生産】 [Blu-ray]

【その2】バス停にて
 悠平と私は、療育園からの帰り、路線バスを利用しています。そのバス停は、中学校の近くにあるので、私たち親子や近隣の方々のほかに、中学生や学校関係者が利用することがあります。ある日、私たちがバス停に向かうと、外国人の方がバス停で立っていました。それまでに何度か中学校から出てくるところを見かけたことがある方だったので、おそらく英語の先生ではないかと思うのですが、悠平はその方を見るなり歩み寄って「ハロ〜」と声を掛けてしまいました。相手の方は驚きながらも「ハロ〜」と応じてくださったのですが、その後、何を聞かれても悠平は答えられずにニコニコしているだけ。私の方が必死になって「YOU TUBEをよく見ているうちに、英語のセリフも幾つか覚えてしまって」とカタコト英語で説明。すると「オ〜、エクセレント!」とほめてくださり、また悠平に英語で語りかけてくださいました。すると今度は悠平、自閉症の得意技「オウム返し」で英語を堪能。先生にいっぱいほめていただいて、とてもご機嫌でした。親切なその方に感謝しつつ、悠平の突発的な言動に焦りまくった出来事でした。


【その3】耳鼻科にて
 悠平は検診で鼻炎を指摘されて以来、時々耳鼻科にお世話になっています。ある日順番待ちをしていたときのこと。ほかの患者さんを治療する医師の姿が見えるなり「ハロ〜、ドクター」と一言。看護師さんたちが苦笑する中、面白いんだけど顔から火が出るほど恥ずかしかった私です。出典はディズニー・アニメ『カーズ トゥーン』。この日は帰りに“See you”とまで言っていました。

カーズ トゥーン/メーターの世界つくり話 [DVD]

カーズ トゥーン/メーターの世界つくり話 [DVD]

 自分から積極的にコミュニケーションをとろうとする姿勢は前向きにとらえたいのですが、そのやり方が独特な悠平。悠平のようなタイプを自閉症の中でも「積極奇異型」と呼ぶようです。適切なコニュニケーションのとり方をその場その場で教えていくしかないと思いつつも、今年はどんな珍エピソードが生まれるのかと、期待と不安が入り混じった年明けとなりました。