新学期の家庭療育

妻(yuheimama)です。支援学校入学以降、学校に慣れることを最優先に、家庭ではリラックスさせるよう心掛けてきました。そのため、多少なりとも負荷がかかる家庭療育は、悠平自身が「おべんきょうする」と言い出したときのみに取り組んできました。5月も下旬に差し掛かり、悠平にも余裕が出てきたのか、帰宅後「おべんきょうする」と言うことが増えてきました。そこで今回は、療育園卒園後の春休み以降、最近取り組んでいる課題をいくつか紹介したいと思います。

まずは継続的に取り組んできたファスナーの練習です(「冬休みの家庭療育」を参照ください)。ファスナーをひっかけることは早くからできていたのですが、右側を奥までまで入れることができなかったので、まず左右の持つ位置に赤いシールを目印としてつけ、ファスナー部分には作業する部分に順番を書き入れました。

最近、ようやく一人でできるようになったので、今後は目印を段階的に減らして、最終的には目印がなくても実際の着替えでファスナーができるように促していきたいと思います。

次は題して「だれだ?」。さまざまな職業の絵カードとその名称・仕事内容が書かれた文字カードとのマッチングです。さまざまな職業を知ることや書かれた文字の内容理解、さらには絵カードと名称のマッチングから、仕事内容から名称をマッチングさせたり、絵カードをマッチングさせることで、職業を多角的に理解するよう促します。コロロ発達療育センターというセンターが発行している『自閉症児のためのコミュニケーションワーク 物の用途・場所と目的・人と職業』という問題集を利用しています。「だれだ?」が終わったら、「どこだ?(=場所と目的)」「なんだ?(=物の用途)」と続けて取り組み、名称とその意味内容の基礎を定着させていきたいと思っています。

物の用途・場所と目的・人と職業―自閉症児のためのコミュニケーションワーク

物の用途・場所と目的・人と職業―自閉症児のためのコミュニケーションワーク

最後は小麦粘土です。悠平は以前のエントリー「世界自閉症啓発デー・発達障害啓発週間によせて〜悠平・解体新書!?<五感編>」でも触れたように、粘土や泥遊びなどの手が汚れる遊びが苦手です。これまでも小麦粘土や蝋粘土などを使った感触遊びを試してみましたが、触るのを嫌がりました。そこで今回は、あまりねちゃねちゃと粘土をこねなくても済むように、幼稚園で購入していた粘土板を使って型押しをやってみることにしました。手先の力の弱い悠平にとっては、手に力を入れる練習にもなります。



粘土板には悠平が好きなバスや車といった乗り物の型もあったので、悠平も抵抗なく取り組むことができました。これは予想以上に楽しめたようで、療育時間以外にも「ねんどやる〜」と言って遊ぶようになりました。

このように今のところ、教科学習ではなく療育を中心にしていますが、療育の中で語彙を増やしたり意味内容の概念化を促す課題を入れていくことが悠平にとっては生きた国語になっているのでは、と思います。今年度は療育機関に通所していないので少々心許ないのですが、悠平にとって必要だと思うことを、悠平の興味・関心に沿って取り組んでいきたいと思います。