3学期の取り組み

妻(yuheimama)です。いよいよ3月、1年生としての生活も残りわずかになりました。このところ家庭での出来事を綴ることが多かったので、今回は学校での最近の様子を、連絡帳でのやり取りをもとに紹介します。

まずは学習面。手先の力が弱く、筆圧の弱い悠平ですが、この1年、運筆やなぞり書きの練習に繰り返し取り組み、自分の名前やお友達の名前を書けるようになってきました。入学前、カットアウトジグで線を引く練習をしていたころが遠い昔の出来事のようです(カットアウトジグについては 「夏休みの家庭療育〜生活リズムを維持」を参照ください)。また、少しずつ漢字が読めるようになったり、簡単な足し算の練習をしたりと、ゆっくりではあっても着実に進歩しており、親としてはうれしい限りです。

身体面では、体幹が弱いために座っていると姿勢が崩れてぐにゃぐにゃになったり、無意識のうちに座面に足を上げてしまう問題がありました。学校でいすにクッションを引いたり背もたれに紙コップをはり付けて、お尻や背中の感覚を刺激するように工夫してもらったおかげで、ぐにゃぐにゃになりながらも自分で気づいて姿勢を直すことが徐々にできるようになってきました。家庭でも、お尻の感覚を刺激するために、いすの座面に凹凸のある市販の骨盤クッションを置いたところ、座面に足を上げることが激減しました。

また、学校で授業の前後に挨拶をしたり、朝の会や帰りの会の進行をする「お当番」がある日は、朝から「きょうの おとうばんは ゆうへいくん!」と張り切っています。これは3学期になってから顕著で、役割を果たすことにやりがいを感じ、それができることによって自信が積み重なっていっているようです。また、お当番のほかにも一種の係といおうか役割として、悠平に合った課題が課されています。その日に欠席した人は誰か、なぜ休んだかを先生に報告する役割です。これは自閉症児が苦手な因果関係を把握する課題であり、支援学校では机上の学習以外でもこうやって因果関係を体得できるように促すんだなと、私自身、また一つ勉強しました(因果関係については 「悠平、因果関係を語る」を参照ください)。

記憶力の良い悠平なので、お当番での司会進行は張り切って取り組んでいますが、進行途中で分からないことがあった時には黙ってしまうこともあったそうです。これは私とのやり取りでも同じで、分からないと黙ってしまったり、オウム返しをしていました。それがある日、私の質問に対して「わからない」と答えたことがあったので、連絡帳にそのことを書きました。すると、お当番で黙り込んでしまった時に先生から「そういう時は『分からない』と言えばいいんだよ」と教えていただいたとのことでした。自閉症児は一つのことを学んでも、違う場面に応用することが苦手だといわれますが、今回はさっそく日常生活の中で応用できたことを知り、「悠くん、発達してる〜!」と感激しました。

まだまだ出来ないことや課題も多い悠平ですが、一歩一歩着実に前進していると感じた1年でした。そして、支援学校の有するノウハウに感心しっぱなしの1年でした。残り少ない3学期、日々、楽しく学びを積み重ねていってほしいと思います。