妻(yuheimama)です。先日、病院の待合室で退屈した悠平がぐにょぐにょと体をくねらせ、落ち着かない様子を見せ始めました。あいにくおもちゃや絵本の手持ちがなく、小声で「お話」をしてみました。お話は、最近の悠平の愛読書である『ガンピーさんのドライブ』です(「最近の愛読書」を参照ください)。
- 作者: ジョン・バーニンガム,みつよしなつや
- 出版社/メーカー: ほるぷ出版
- 発売日: 1978/04/01
- メディア: 単行本
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話し始めると悠平は興奮して、うっきゃっきゃ〜と声を立てます。「小さい声でね」と時折注意をしつつ、話を続けます。すると悠平が、話の途中で内容を変え始めました。原作の『ガンピーさんのドライブ』では、ガンピーさんという中年男性が一人でドライブに行こうとしたときに、子どもたちや動物たちが「いっしょにいってもいい?」と言って、車に乗せてもらいます。途中、雨が降って車がぬかるみにはまり動けなくなったとき、みんなで車を押して再始動。最後はガンピーさんの家の前にある川で遊んで、遊び終わるとガンピーさんがみんなを見送るというあらすじです。
これに対して悠平バージョンでは、みんながガンピーさんに「のせて」と頼むと、「ダメ」と言って走りすぎてしまいます。意地悪ですね〜。でも、ガンピーさんは一人で気分よくドライブを続けます。すると原作同様、雨が降ってきて、ぬかるみにはまります。たった一人のガンピーさん、どうするものかと思っていたら、悠平もちょっと困ってしまいました。そこで私が助け舟。ガンピーさんは車から降り、傘をさして町はずれの整備工場まで歩いていくことにしました。整備工場のおじさんのトラックで車のところまで引き返し、車を押し出してもらいます。ガンピーさんは整備工場で代金を払ってから、再びドライブ。すると悠平が、まったく別の絵本である『もぐらバス』(下記参照)に出てくるスーパー「もぐらマーケット」に寄って、買い物をすることを提案。ガンピーさんはもぐらマーケットで買い物をしてから、一人で帰宅し、お風呂に入り、食事をしてから眠りました。
なんだか不思議なストーリー展開になりましたが、一応、流れができています。悠平はお話を作り終わると「こんど えほん つくる!」と、驚きの提案を投げかけてきました。えらいことになったと思いましたが、私もちょっと面白そうだと思い、「明日、学校から帰ってきたら作ろうね」と約束しました。
翌日。悠平の机に二人並んで座り、お話を確認しながら、わたしがつたない絵と簡単な文章を書いていきました。1ページ描くごとに悠平は大はしゃぎ。帽子をかぶったガンピーさんの真似をして、自分も帽子をかぶって、家中を「うぉほっほ〜」と笑いながら、走り回っています。
1ページ目 2ページ目
5ページ目 7ページ目
10ページ目 13ページ目
こうして計13ページの親子合作絵本が出来上がりました。1時間以上かかって書き上げた私は鉛筆を持っていた右手首が痛くなりましたが、はしゃぎまわっていた悠平は汗だくになっていて、どちらが疲れているのか分からないほどでした。
この日は寝るまでに何回、この絵本を読んだことでしょう。ちょっと大変ではありましたが、悠平の笑顔がとっても楽しそうで、この絵本は私にとっても宝物だなと思いました。
【参考文献?】
- 作者: 佐藤雅彦,うちのますみ,.
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2010/04/08
- メディア: ハードカバー
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