70年目の原爆の日に

妻(yuheimama)です。今日は広島に原爆が投下されて70年目の日にあたります。そこで、以前に掲載した自閉症の高校生が書いた詩を、再掲載したいと思います(過去記事は「「読書週間」に出会った詩」を参照ください)。


8月6日(月)

今日

ぼくは、

8時15分から

浄西寺の鐘を打ちました。

原爆で亡くなった人たちに

黙とうをしてもらうために

広島のお寺が鐘を打つことになっています。

今年初めて

ぼくが打ちました。

「ゴーンゴンゴン

ゴーンゴンゴン

……」

一分間打ち続けました。

ドキドキしました。

平和になれ。

原爆やめろ。

仲良しになれ。

わかってくれよ。

いろいろおもいました。

どんどん力が出て来ました。

一分間は長かったです。

「できた、

やったあ。」

自分でできました。

父も母もほめてくれました。

これからは、

ぼくの仕事の一つになりました。

すごく嬉しいです。

夕方

新聞をみました。

小学生の平和への誓いを読みました。

「平和は私たちでつくるのです。

違いを認め合い

相手の立場になって考えることも平和です。

思いを伝え合い

力を合わせ支え合うことも平和です。」

すごいと思いました。

みんな違ってみんないいを

思いだしました。

金子みすゞだね。

ぼくは、

自閉症

違うところがいっぱいあるけど

なおらないところは

わかってほしい。

直せるところや

教えてもらってわかることは

どんどんやっていきたいです。

これも平和なんだ。

(江口季好『自閉症児とつづる詩・作文』<同成社、2013年> pp131-132より)


来週には終戦記念日を迎えます。終戦記念日には、以前から気になっていた、戦時中の障害児者の処遇について、少しばかり勉強したことを、紹介したいと思います。