長風呂あるいはカラスの行水

妻(yuheimama)です。今年に入り、一人入浴を始めた悠平(「一人でお風呂――思春期へ向かう第一歩」を参照ください)。今も、入浴中は私が脱衣所で待機しています。待機中、本を読んでいることが多いのですが、本に気を取られていると、結構な時間が経っていることがあります。ある日、yuheipapaに「悠くん、長風呂だね」と言われ、時計を見ると、40分近く経っていました。そこで翌日、入浴中の悠平の様子に聞き耳を立てることにしました。

本を読んでいるときにはあまり気にならなかったのですが、悠平、入浴中に電車やバスのアナウンスをしていました。湯船に入っているときはいいのですが、どうも洗い場に上がってからも、体も洗わずひたすらアナウンスをしている模様。よく自閉症児者は、一つのことに集中すると、ほかのことに気がまわらなくなるシングルフォーカスだと言われますが、悠平もアナウンスをしていると体を洗ったりシャンプーすることを忘れてしまうようです。そこで、脱衣所から「今、何をしてるの?」「体、洗った?」といった声がけをしました。悠平、我に返って、アナウンスを中断。「まだ洗ってない」と言って、洗い始めました。これでスムーズに行くかと思いきや、体を洗い終わると、再びアナウンスが始まりました。「シャンプーは?」「まだ」とのやりとりの後、シャンプーに取りかかりました。こうして30分弱で入浴を終了しました。

長風呂の悠平ですが、カラスの行水のごとく、10分余りで上がることもあります。悠平はなぜか、入浴中にyuheipapaが帰宅するのが嫌なようで、以前は湯船につかっている最中に鍵を開ける音が聞こえると、泣き出すほどでした。今もパニックこそ起こしませんが、入浴前に帰るコールがあったときなど、猛スピードで入浴します。このときにはもちろんアナウンスはありません。

脱衣所待機から早く解放されたい私としては、20分程度で一人入浴を完了してほしいのですが、まだ道は遠そうです。脱衣所、結構寒いので、早く暖かくなってくれないかしら。