ある新聞記事から

妻(yuheimama)です。4月1日に障害者差別解消法が施行されました。そのためか3月下旬から4月にかけて、新聞では障害児者に関連する記事の掲載が例年に比べて多い印象を受けます。今回はその中で、私が共感した記事を紹介し、考えたこと、感じたことを書き留めたいと思います。

3月30日の毎日新聞に「障害者に仕事を」という論説委員によるコラムがありました。この中で、就労支援事業やグループホームの運営をしている小椋年男さんの経験談が紹介されています。小椋さんの長女には知的障害があり、地域の小学校に通っていたものの不登校になりました。原因が分からず悩み、ご自身の教育方針を曲げて養護学校に転校させたところ、喜んで学校に通うようになったそうです。この経験から小椋さんは「地域でともに学ばせるのが、幸せなのだと思い込んでいた自分が浅はかだった。与えられるだけで、与え合うことができない環境は娘にはつらかったのです」と述べています。

当ブログを訪問いただく際の検索キーワードとして、「発達障害 幼稚園 退園」「知的障害 幼稚園 退園」等があります。悠平も幼稚園で登園拒否を経験しました。入園前、地域の子供たちと一緒に過ごす機会をと希望し、いくつもの幼稚園から障害を理由に門前払いをされました。登園拒否は、yuheipapaの転勤を機にようやく巡り会えた幼稚園でのまさかの出来事でした。なんとか幼稚園に行かせたいと思いましたが、最終的には「幼稚園に行ってくれれば安心だと思うのは親の都合」だという結論に至り、療育園に転園し、無事に卒園することができました(詳しくは「決断――本日、幼稚園を退園しました」を参照ください)。

この4月からは特別支援学校の4年生です。昨年度末には学校生活において「クラスの仕事をたくさん引き受け、頼りにされることで、自分から取り組める場面が増えた」という評価を受けました。支援学校では、先生方やお友達に助けてもらいながら、自分でもできることを精一杯やるという体験を積むことができているようです。支援学校は悠平にとって、記事でいう、与えられるだけではない、与え合う環境なのだと思います。

記事は「できないことへの配慮や助けだけでなく、できることは何なのか、そこに目を向けなくてはいけないのだろうと思った」という一文で締めくくられています。社会や企業がそうあってほしいと願いながら、家庭の中でも「できること」を大切に育てていきたいと思いました。「障害者に仕事を」――まずはお手伝いで、将来への準備をしていこうと思います。