写真から伝わってくる悠平の感性

yuheipapaです。
4年ほど前、悠平に子ども用のデジタルカメラを買ったことはこのブログでも紹介しました。(過去記事のフォトグラファー悠平フォトグラファー悠平パート2を参照ください)実はその後しばらく、ここ2年ぐらいの間、悠平はカメラに興味を示さず遠ざかっていたのですが、ふと思い立って先月、私との外出の際に持参を勧めてみたところ、俄然やる気を見せ、パシャパシャと撮りました。以来、外出の際にはカメラは必携になっています。
久しぶりに悠平にカメラを勧めてみる気になったのは、学年が上がるにつれて悠平の感情や言語による表現が目に見えて豊かになってきていたからです。
もともと悠平にカメラを買ったのは、言葉をほとんど話さない知的障害のある自閉症の青年が写真展を開いたとの朝日新聞の報道を妻(yuheimama)が見たのがきっかけでした。記事には、彼は「自分の好きなものしかシャッターを切らない」とあり、お母さんが彼の撮った写真を「何が好きで何を見ているのか、言葉の代わりに息子の内面を知ることができるたった一つの手段」と語っていたことが書かれていました。悠平にとっても、写真は表現手段の一つになるかもしれないねと妻と話していました。
さて、久しぶりに悠平が撮った写真を見て、少なからず驚きました。悠平は手先の細かい動作が得意ではなく、手ぶれの写真も混じってはいますが、撮りたいものがきちんとフレームの真ん中に収まっています。ふだん私と行った場所で私が撮った写真を見慣れているからかもしれない、とはyuheimamaの分析です。
以下にいくつか、悠平の作品を紹介します。いずれも4月に、天狗信仰で知られる神奈川県南足柄市の道了尊最勝寺にお参りに行った時のものです。



私がカメラを向けたものに対しては、たいていは悠平は「僕も」と言いながら、同じようにカメラを向けます。以上の4枚は、そうやって撮ったものです。
中には、私たちの発想では写真に撮らないだろうなあと思う、悠平独特の感性がうかがい知れる作品もあります。そういう写真を撮っているとき、悠平はうれしそうな顔をし、時には「ふふふ」と声に出して笑っています。以下はそういう写真です。順に「ぱー」「ちょき」「ぐー」「後ろ姿のお父さん」です。


じゃんけんは多くの場合は「ぐー」「ちょき」「ぱー」の順番ですが、悠平はいつも「ぱー」「ちょき」「ぐー」の順です。
お父さんの後ろ姿については、いつも私が必ず悠平の後ろ姿も撮っているので、真似をしたのかもしれません。

最勝寺奥の院の石段を上がりきってお参りし、さらに少し進むと、きれいな桜が咲いていました。私が撮った花は、ほぼ必ず悠平も撮っています。花に興味を持つようになれば、季節のうつろいにも関心が向いてくるかもしれません。アリの写真は、悠平独特のこだわりの1枚のようです。

お参りを終え、寺から伊豆箱根鉄道大雄山線大雄山駅までは遊歩道を歩きました。途中、駅へ向かうバスが追い越していきました。悠平は電車だけではなく、バスや車にも強いこだわりがあります。カメラを向けているのを見て「ああ、撮っているな」と思っていたのですが、帰宅して写真を見て少しびっくり。たまたまなのだろうと思いますが、流し撮り風になっていました。柵がじゃましていなければ、なかなかいい1枚になっていたと思います。駅から寺に向かう対向のバスは後ろ姿でした。ワゴン車やバスの後ろ姿も、悠平のこだわりの定番です。

写真については、実は私にも変化があり、こだわりが出てきました。後日、このブログで報告します。