2016年の療育・学習を振り返るーー「反応」と「思考」

妻(yuheimama)です。冬休みに入り、いきなり風邪を引いてしまった悠平。外出を控えたことによって、録画していたアニメ映画を見まくり、パソコンを思う存分やることができて、それはそれで幸せそうなクリスマス三連休を過ごしました。

一方、私はこの時期になると、誰に言われるわけでもなく、1年の出来事を振り返るのが常。悠平の療育・学習を振り返ってみました。今年のキーワードは「反応」と「思考」です。

悠平に限らず自閉症児者は、好き・嫌い、やる・やらない、と何事においても二項対立的な反応をしがちです。さらにいったん反応すると、それに固執して、方針変更が受け入れられなかったりパニックを起こしてしまいます。私としては、それが障害特性だからと苦い思いで受け入れつつも、反応する前に一呼吸置いて考えられるようになれば、本人のキャパシティが広がるのにと常々口惜しく思っていました。

この夏、クリニックでOT(作業療法)を受けた後の講評で、「新しい課題を出したとき、以前は難しいと思ったらすぐに『先生やって』と言っていたのが、今回は自分であれこれやってみようとする姿勢が見られました。自分で考えられるようになると、伸びますよ」と言われました。この評価は、私が考えていたことと表裏一体だと思いました。

ではどうやって思考力を伸ばしていくか。学校では3年生のときから、先生に怒られた際、時間を設けてなぜ怒られたのかを自分で考えるよう指導していただいており、この指導法は家庭でも取り入れています。そしてもう一つ、私が着目しているのが算数です。長い時間をかけてついに10までの足し算を暗算できるようになった悠平ですが、式と答えを暗記しているわけではなく、毎回、問題を前に考えながら取り組んでいます。

教科学習は、生活に結びつく実学の習得によってQOL(生活の質)を向上させることを目標に据えています。算数であれば、お金の扱い、時計の読み、できれば単位の理解までと考えていますが、その基礎となるのは数字の概念と基礎的な計算です。目的はあくまで実用にありますが、悠平が足し算に取り組む様子を見ていると、それがそのまま思考の訓練になっていると感じます。

この冬休み、そして来年に向け、一題一題に丁寧に取り組みながら、思考の訓練を積んでいきたいと思います。