秋の個別面談

妻(yuheimama)です。先日、悠平の学校で個別面談がありました。悠平が放課後等デイサービスに行っている間に担任の先生と多岐にわたり、じっくり話をすることができました。

 

例えば、お友達とのかかわりについて。悠平のクラスは6人の内、5人が自閉症または自閉傾向のある男子クラスです。授業参観のときにも感じたのですが、休み時間にはそれぞれが好きなことをして遊んでいることが多く、かかわり合うことがなかなか難しいようでした。そんな中、積極奇異傾向の悠平は、一方的にお友達にかかわろうとしてトラブルを起こしてしまうことがあります。先日は、図工の時間にお友達の服にわざと絵の具をつけてしまいました。先生に叱られても最近は言いごたえするらしく、先生が罰として11月に行われる劇に出させないと言うと、「じゃぁ出ません」と返答。何度かのやりとりの後、先生から「汚したお友達の服をきれいにしてください」と言われ、さすがにそれはできないと思ったのか、深刻な表情になって「できません、できません」と言って涙を流し始めたとのことでした。結局、先生がお友達の服を洗って、悠平は洗濯の代わりに廊下掃除に黙々と取り組んだそうです。先生はおそらく二度と同じことはしないでしょうと言っていました。(ちなみに服を汚されたお友達は、汚されても泣かなかったのに、悠平が叱られているのを見てかわいそうに思ってくれたのか、泣き出してしまったそうです。ごめんね、ありがとう)

 

悠平は一人っ子で、私は家庭で子供同士のやり取りを目にすることができないので、そうしたエピソードは悠平の人とのかかわりを考えていくうえで貴重な情報です。今回以外にも、何度か小さなトラブルを起こしているので、予防と対応をその都度、担任の先生と話し合っています。また、放課後デイにもこうした出来事を伝え、同世代の自閉とは違ったタイプのお子さんとの関係づくりにも支援をお願いしています。

 

そうしたトラブルについて先生と意見が一致したのは、「怒られるからやってはいけない」と覚えるのではなく、「何が悪いから怒られるのかを考えられるようになってほしい」ということでした。これは軽くない知的障害のある子供にとってはハードルが高いことだと思いますが、一回一回の体験を学びの機会にしていきたいと思います。

 

学習については、学校で行っている個別学習のねらいや具体的な内容、取り組みの様子を伺い、同時に家庭学習と宿題の内容についてもすり合わせをしました。夏休み以降、悠平は足し算の繰り上がりの練習を継続していて、これについて先生と意見が一致したのは「定着させるために量をこなすこと」でした。定型発達のお子さんでも漢字や計算などを学習する際にはドリルなどで量をこなします。理解に時間がかかる知的障害であればなおのこと、量をこなすことが必要だと思います。ただ、知的障害の子供の場合は、ドリルを一冊わたして「はい、自分でやりなさい」と言ってもやり通すのが難しく、そこは先生と私が「適度な負荷」を調整しながら取り組みを促していくことが必要だと再認識しました。

 

また、学校でとったアセスメント「NC-プログラム」の結果説明を受け、言語理解や数の領域が確実に伸びていることが分かりました(NC-プログラムについては「 

yuheipapa.hatenablog.com

個別面談で聞いた「NC-プログラム」」を参照ください)。対人関係の把握が鍵となる受身表現の理解や手先の不器用さ、目と手の協応など、自閉症特有の苦手領域に課題が残りますが、日々の積み重ねで悠平の生活力の向上につながるよう、取り組みを考えていきたいと思いました。

 

45分間の予定だった面談が、気付いたら1時間半近く。有意義な面談になったことを先生に感謝しつつ、放課後デイお迎えギリギリの帰宅となりました。