僕は哺乳類

 妻(yuheimama)です。先日、国語のプリントで、ペンギンとアザラシについての説明文に取り組みました。ペンギンは鳥類で日本の海には住んでいない、アザラシは哺乳類で日本の海に住んでいるものもいるといった内容でした。哺乳類という言葉は初出だろうと思い、「ゆう君、哺乳類って聞いたことある?」と尋ねると、予想通り「ない」との答えが返ってきました。そこで「鳥類は卵から生まれるけど、哺乳類はお母さんから生まれるんだよ」と説明すると、「じゃあ、僕は哺乳類!」と即座に笑顔をみせました。思いがけない悠平の言葉に、こちらも「そうだね~!」と笑いつつ、一つのことを覚えてもほかのことに応用するのが困難だと言われる自閉症の悠平が、しっかり応用できていたことにちょっと感動してしまいました。

 後日、夕食時に魚の煮つけを食べていたときのこと。「ゆう君、ペンギンは鳥類、アザラシは哺乳類だったよね。魚は魚類って言うんだよ。魚っていう漢字、「ぎょ」とも読むでしょ」と、話しかけてみました。「ぎょ」の響きが面白かったのか、「魚類!!」と言って、悠平、笑い出しました。しばらく笑った後、「魚は何でも食べられるの?」と質問されました。うーん、どうなんだろう。全ての魚が食べられるかは分かりません。ちょっと考えてから「お母さんにも分からないけど、例えば、フグは食べられる部分と、毒があって食べられない部分があるよ」などと説明してみました。悠平は「ふーん。じゃあ、ハリセンボンは食べられる?」――「えっ!?」。そんなことは考えたこともありません。「食べられるかもしれないけど、おいしいかどうかは分からないなぁ」と、苦し紛れに答えました。

 悠平と話していると、時々、思いもよらぬ反応や質問が飛び出します。それが自閉的な発想なのか、本人の個性なのかは分かりませんが、それはどちらでもいいこと。ありのままの悠平を受け止めることで、加齢とともに硬直していく私の頭が柔らかくなればいいなぁと思っています!?