夏休み2019 その3(完) お寺でアート、“メン食い”あれこれ

 yuheipapaです。夏休みの振り返りの続きです。

 ▼幽霊画展を鑑賞
 ことしの夏も、悠平と一緒にあちこち寺社巡りをしました。東照宮など日光の世界遺産巡りに出掛けたことは、既に書いた通りです。
 そのほかの場所で1カ所、アート鑑賞を兼ねたところがありました。東京都台東区の谷中は江戸期以来、寺の多い地区ですが、その一角に全生庵という禅寺があります。幕臣として勝海舟を助け、江戸無血開城に奔走した山岡鉄舟ゆかりの寺です。ここに幕末から明治にかけての落語家、三遊亭円朝が集めたという幽霊画のコレクションがあり、毎年8月の1カ月間だけ公開されています。
 実はその中の1枚、画風などから丸山応挙作と言われる女性の幽霊画が、悠平のお気に入りのNHK-Eテレ「びじゅチューン!」で取り上げられていました。しばらく美術展から遠ざかっていたので「悠くん、『びじゅチューン!』の『平熱でうらめしや』の絵を見に行こうか」と声を掛けたところ、すぐに「行く!」と大乗り気でした。
 声を掛けてみたものの、何と言っても幽霊画です。正直なところ「あまり気持ちのいいものではなかったらどうしようか」とちょっと心配でした。しかし、実際に行ってみたら、一作ずつしっかりした解説もついていて、良質の日本画を集めた展示の趣き。怖さやおどろおどろしさは全く感じませんでした。悠平はと言えば、やはりまったく怖がることもなく、応挙(伝)の幽霊画のポストカードを記念に買って帰宅。自分のコレクションに加えてご満悦でした。

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【写真説明】東京・谷中の全生庵

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【写真説明】全生庵の公式サイトから。丸山応挙作と言われる幽霊画

※全生庵の幽霊画について(公式サイト)
http://www.theway.jp/zen/yuureiga_goaisatsu.html
※びじゅチューン!「平熱でうらめしや」

www.youtube.com

 

 ▼広がる食の幅
 幼児のころは偏食が激しかった悠平ですが、小学生になって給食で「食」の幅が広がるようになりました。その分だけ、一緒に外出した際の外食も店選び、メニュー選びが楽になっています。自閉症の特性で、新しいことへのハードルが高いのは食べ物でも同じようですが、少しずつでも、さらに食べられるものが増えるように、外食の際には悠平に「チャレンジだ」と水を向けています。

 今ではすっかり好物になったのは、リンガーハットの長崎ちゃんぽんです。九州では、ちゃんぽんは長崎だけのものではなく、各地で日常食として定着しています。九州出身のわたしも時に無性に食べたくなる時があり、チェーン展開しているリンガーハットは心強い味方。悠平は当初は警戒気味でしたが、いつだったか「チャレンジだ」と言って食べさせたところ、すっかり気に入りました。今では嫌いなニンジンも含めて完食します。数えたところ、7、8月は暑いさなか、2人で3回食べました。涼しくなる秋以降は、頻度が上がりそうです。

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 ラーメンも大好きで、以前はわたしが注文したのを取り分けていましたが、中学生になってからは1人前を食べるようになりました。まずチャーシューやシナチクなどの具を食べてしまい(嫌いな卵はわたしが引き取ります)、それから麺に取り掛かるのが悠平流。ふにゃっとして歯応えのないナルトは本当は苦手なようですが、黙って食べています。具を食べ終えた後の丼の中の眺めは、さながらかけそばのようです。

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 そばも好きです。人里離れた古刹などを巡っていると、食事を取れる場所は限られ、そばとうどんだけのお茶屋さんしか見当たらない、といったことも少なくありません。悠平が幼児のころは、どこで食事を取るかが死活的に重要で、悠平が食べられるメニューがある店を探して、事前に入念に情報を集めていました。今ではざるそばがあれば十分で、その分、行動の制約が減りました。

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 麺料理はパスタも含めておおむね大丈夫です(そうめんだけは苦手なようです)。先日、愛知県の豊橋市に2人で寺社巡りに出掛けた時のこと。地元の町おこしとして考案された「豊橋カレーうどん」を食べました。うどんもカレーも悠平は大丈夫なのですが、問題はウズラの卵。豊橋市はウズラの卵の生産量が日本一とあって、どの店でもカレーうどんに入れることをルール化しています。悠平は今に至るまで卵が苦手。わたしに「悠くん、チャレンジだ」と促され、口にしましたが、カレーにまみれているのが良かったのか、三つ入っているうちの二つまでは食べることができました。
 ちなみに、豊橋カレーうどんは丼の底にご飯ととろろをしのばせ、その上にカレーうどんを盛り付ける3層構造。老舗のうどん屋さんでいただきましたが、再訪したくなるおいしさでした。
 ※ええじゃないか豊橋「豊橋カレーうどん」
 http://www.honokuni.or.jp/toyohashi/udon/

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 最後に、麺料理ではないのですが、この夏、悠平が覚えた新しい味を紹介します。
 家族3人で静岡県の浜松市を訪ねました。せっかくの機会なので、浜名湖名産のウナギを食べることに。悠平が果たしてかば焼きを食べられるか心配だったのですが、和風の味付けがすっかり気に入ったようでした。
 それはともかく、なるほどと感心したのはウナギの骨せんべいです。ビールの突き出しでお店が出してくれました。悠平は最初こそ「これ何?」と言いながら、おそるおそる口にしたのですが、すぐに「おいしい!」と言って、あらかた一人でぼりぼり食べてしまいました。歯ごたえのあるものが好きな悠平は、すっかり気に入ったようです。おみやげに一袋、買って帰りました。

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