筋肉の省エネ

 妻(yuheimama)です。悠平は発音が不明瞭なことがあります。例えば学校で行った、オオカミと羊が登場する劇「あらしのよるに」の配役についての会話。

父「悠くん、何の役をやるの?」
悠平「オオカミのガブ」
父「豪華ハンバーグ???」

 これは決してyuheipapaの空耳ではなく、悠平の不明瞭かつ早口による聞き違いです。こんな具合で時々、何を言っているのか分からないことがあり、以前から気になっていました。そこで、学校の担任に相談。都立の知的障害特別支援学校では、外部専門員として言語聴覚士(ST)や作業療法士(OT)等が教員の専門性向上のために助言や相談をする制度があるため、担任からSTに相談していただくことにしました。

 以前にもたびたび触れていますが、悠平には体幹が弱く、筋肉がつきにくい特性があります。STによると、そのため、無意識のうちにあまり筋肉を使わないで済む動作が身に付いているというのです。言うなれば「筋肉の省エネ」。筋肉は体幹だけでなく、体中どこにでもあるわけで、口の周りの「筋肉の省エネ」が、発音の不明瞭さの原因でした。ビックリ!

 発語から10年、これまで無意識に培ってきてしまったその「筋肉の省エネ」を改善することは可能なのか? STからの助言は、大きく2つ。1つは、口の周りのあまり使っていない筋肉を使うこと、具体的には口をひょっとこのようにすぼめて前に突き出す動きをすること。2つ目は、ゆっくりはっきり発音するよう、音読をすることです。学校ではひょっとこ対策として、的に向けてピンポン玉を口で吹くゲームを取り入れ、音読は学校と宿題として家庭でも取り組むことにしました。

 音読練習を開始して1カ月弱、発音の改善はまだ見られませんが、ゆっくり音読することは意識できるようになってきました。少しずつ、少しずつ、やっぱり継続は力なりなのです。