「お買い物ごっこ」から「お買い物体験」へ

 妻(yuheimama)です。悠平が通う療育園では時々、設定療育としてお買い物ごっこをしています。みんなとっても楽しんでいるようです。何かを実物に見立てるのが苦手な自閉の子どもは、ごっこ遊びが苦手といわれますが、悠平もお買い物ごっこは大好きです。家庭でも、トミカをいっぱい並べて、100円ショップで買った「買い物かご」に入れ、今度はかごから一つずつ取り出してはレジのバーコードリーダーを商品に当てるように「ピッ、ピッ」と言っては、レジ袋に詰めています。

 私が一緒の時は、私がレジ係を担当し、おもちゃのお金を持たせて、お金と品物を交換します。トミカでいっぱいになったレジ袋を持った悠平は「サンタさんみたい」と満面の笑み。私も「本当だね。プレゼントがいっぱい入っているサンタさんの袋みたいだね」と返答し、小さな会話が成り立ったことに喜びを感じます。

 このお買い物ごっこ、せっかくなので実際の買い物に応用してみたいと考えました。自閉の子は、学習したことをなかなか実際の生活に結びつけて生かせないといいます。そこでコンビニで悠平が食べるアイスを買うときに、100円玉を持たせ、悠平に支払わせることにしました。すると、お買い物ごっこでは楽しそうにやっていたお金の支払いが、どことなくぎこちなく、顔も無表情に。「なるほど」と実感しつつ、この繰り返しが将来につながるのだろうと思いました。

 ちなみに悠平が買うアイスは、決まってガリガリ君(62円)です。2学期になってから、ほぼ毎日買っています。買い続けて約2カ月、先日ついにアタリが出ました! 喜び勇んで「ゆう君、アタリが出たよ!」と言った母でしたが、当の悠平はアタリの意味がピンとこなかったのか、ポカンとしていました。寒くなってきたのでおやつにアイスはそろそろ止めたいのですが、まだまだガリガリ君でのお買い物実習は続きそうです。