冬休みの家庭療育 その3(終わり)

 妻(yuheimama)です。「冬休みの家庭療育」シリーズ最終回は、時計の読み方の課題紹介です。悠平は「○時」というジャストタイムは読むことができるのですが、「○分」になると混乱してしまします。これまで、時計の絵本を読んだり、おもちゃの時計を使って「この時間になったらお出かけだよ」などと声掛けをして時計を見ることを促してきましたが、今一つ進歩がみられませんでした。悠平自身もそれを自覚しているのか、「この時間になったら〜」の「この時間」まであと何分あるのか、自分が分かるタイマーを設定するように求めてきます。

 時計の読み方を教えるには、長針と短針の読み方を理解させなければなりませんが、やっかいなのは長針が60進法であることです。10進法を習得して間もない悠平には少々ハードルが高いように思いました。そこで、梅花女子大学大学院の療育時に相談したところ「一歩一歩積み上げて学習していく方法と、型を覚えさせてしまう方法があり、どこかの時点で積み上げた知識と覚えていた型が合致する時が来るのではないか」とのアドバイスをいただきました。療育園での個別セッション担当の先生とも相談する機会があったので、まずは「型で覚える」方法を取ってみようということになりました。

 実は以前、ジャストタイムのマッチングには取り組んで、正解することができていたのですが(「家庭療育(続き)」を参照ください)、「○時半」が入ってくると途端に嫌な顔になりました。時計自体に苦手意識を持たないようにその課題は一旦引っ込め、新たな課題を長らく考えていました。最終的に思いついたのが、乗り物好きの悠平の関心を引く「時刻表」を使ったマッチングです。

 左側の時刻とその読み方が合うと、新幹線や特急が正しく連結されます。これには悠平も「れんけつガッチャン!」とご機嫌です。

 はじめは悠平が自力で正解できるジャストタイムのみに取り組み、徐々に「半」を入れていきました。分からないときは長針の動きを視覚で分かるように写真のようなヒントを見せて一緒に考えます。

 今のところ、嫌な顔を見せずに取り組んでいるので、今後も取り組みを続け、「半」が理解できたら次は「15分」「45分」といった区切りのいい時刻の読み方に進んでいきたいと思います。ちなみに時計部分と時刻部分はマジックテープで交換可能です。

 以上で、冬休みの主な療育課題の紹介は終了です。2学期はあまり家庭療育に取り組まなかった分、梅花での療育の評価や療育園での個別セッションの様子から、気付いたことをその都度メモして、冬休み中の課題の案を練りました。課題は主に12月、悠平の送迎の合間や寝かし付けの後に時間をひねり出して作りました。前回・今回と手作り課題を紹介しましたが、市販の教材やパズルなども今の悠平に合うものがあれば利用します。これからも悠平が「学ぶ楽しさ」を感じていけるよう、考えていきたいと思います。