今度はどうなる?「土曜日の壁」

妻(yuheimama)です。習慣・ルールにこだわる悠平には「学校は月曜日から金曜日まで、土日は休み」という鉄の掟があります(「学習発表会〜「土曜日の壁」」を参照ください)。そのため、これまで土日の学校行事にはことごとく参加できずにいました。先日、土曜日に授業参観があり、出席できるかどうか、毎度のことながらギリギリまで攻防が繰り広げられました。

作戦その1は事前予告。学校でも家庭でも、事前に今度の土曜日には学校があることを告知。スケジュールボードにも土曜日に学校、月曜日が振り替え休日であることを記載して見せておきました。すると今回は、以前のように「行かない、行かない」と騒ぎ立てることなく落ち着いています。これは期待できるかなと思いつつも、いつも当日の朝になると頑強に「行かない‼」と主張して動かなくなるので、油断はできません。

作戦その2はお父さんの言動。当日の朝、休日だったyuheipapaは「いつも通り」を演出するため、「行ってきます」と家を出ました。悠平は、yuheipapaの出社・休日の都合はお構いなしに「お父さんのお見送り→自分が出発」という習慣に固執しているからです。そのためyuheipapaは携帯電話を持って、近隣の公園で待機です。悠平はベットの上でタオルケットをかぶって丸くなっています。小声で「行かない」「いや」と言っています。「何が嫌なの?」と聞いてもうまく説明することはできませんでしたが、やはり土曜日に学校に行くことに抵抗があるようです。そうこうしているうちにスクールバスの時間となり、私は慌てて同じバス停のママ友にメールをしました。ママ友には、事前に事情を話していたので「了解!」とすぐに返事がありました。さらにyuheipapaの携帯へ中間報告。そこでyuheipapaが「タクシーで学校へ行くか、行かないならお父さんが帰ってくるよ、と言ってみたら」と提案しました。お見送りこだわり同様、悠平は「お父さんは夜、自分が寝てから帰ってくるもの」とルール化しているので、それを逆手に取った作戦です(お父さんの見送り・帰宅に関するこだわりについては「困った習慣」を参照ください)。私が悠平にそう告げると、悠平は飛び起きて「タクシーで行く!」と言い出しました。それからは、悠平の気が変わらないうちにとバタバタと準備をして家を出ました。

yuheipapaにはタクシーの中からメールで報告。本当はyuheipapaも参観したかったのですが、まずは悠平が「土曜日の壁」を超えることを優先した、捨て身の作戦の勝利です! タクシーが学校につくと、ちょうどスクールバスから児童たちが降りてくるところでした。悠平はいつもなら自分もその中にいるはずの景色を見たくなかったのでしょう、「目隠し」と言って、私の手を自分の目に当て、玄関に向かって歩き始めました。玄関に入り、担任の先生が迎えてくれると、最初はちょっと戸惑いながらも、すぐに切り替えができたようで、すんなり上履きに履き替えることができました。先生からも「来てくれてありがとう」と言ってもらってご満悦の様子。

それから午前中いっぱい、「日常生活の指導(校内服への着替え、荷物の片づけなど)」「朝の運動」「日常生活の指導(うがい・手洗い、洗顔、水分補給、朝の会)」「国語・算数」「音楽」の各授業を見学しました。中には少々緊張気味のお子さんもいましたが、悠平をはじめ、多くのお子さんはお父さんやお母さんを前に張り切って、楽しそうに授業を受けていました。参観は終日可能だったのですが、帰宅時にスクールバスのお迎えがあるため、私は午前の授業が終わったところで学校を後にしました。

yuheipapaの機転のおかげで、とにもかくにも「土曜日の壁」を上りはじめた悠平。次なる目標は、土日の行事にスクールバスで登校すること、そして最後にはお父さんの参観を受け入れることです。いったん登校してしまえば、あとはいつも通り平然と帰宅した悠平ですが、この夜、yuheipapaと私が祝杯を挙げたことは言うまでもありません。スモールステップの階段をまた一つ上れた悠平を見ることができ、うれしい一日となりました。


【おまけ】
前回、前々回と紹介したガンピーさんの合作絵本。新たなバージョンでは、ガンピーさんが車とぶつかって、救急車で病院に運ばれてしまいました。かすり傷だったので、バンドエイドをはってもらって、もぐらタクシーに乗って帰りました。バンドエイドというのが、悠平の身の丈に合った発想です(笑)。