今年読んだ本

妻(yuheimama)です。今年も残り僅かになりました。そこで、今年読んだ本を振り返ってみました。これまでは悠平と歩むために自閉症や療育関連の本を中心に読んできたのですが、今年は自閉症に限らず、障害児者と当事者家族を取り巻く環境について考えるための本を読むことが増えたように思います。そこで今回は、年末企画(?)として、ブログ内で紹介した本と取り上げなかったけれども印象に残り、深く考えさせられた本をまとめていきたいと思います。

【親として】
障害児者の当事者家族、特に母親として感じ、考えさせられる諸々の事象を代弁してくれるような本に出合いました。ブックレビューは「母の日にエールを!――障害児を育てるお母さん仲間へ」を参照ください。

私は私らしい障害児の親でいい

私は私らしい障害児の親でいい

障害のある子の親である私たち

障害のある子の親である私たち

【戦後70年】
今年は戦後70年の節目の年であり、各メディアでも様々な角度から特集が組まれました。私自身は、以前から戦時下における障害児者の処遇が知りたかったので、何冊かの本を読んでみました。詳しくは「戦後70年――戦時下の障害児者は?」を参照ください。

仁木悦子編・代表(障害者の太平洋戦争を記録する会)『もうひとつの太平洋戦争』(立風書房、1981年)〜絶版あるいは品切れのため図書館で借りました

障害者はどう生きてきたか―戦前・戦後障害者運動史

障害者はどう生きてきたか―戦前・戦後障害者運動史


【障害児者へのまなざし】
11月に障害児出産に関する発言が注目を浴びました( 「撤回後も残る心のざわつき――茨城県教育委員の障害児出産「減らしていける方向に」発言」 )。この発言で私が連想したのは優生思想、さらにはナチスの蛮行でした。

優生学と人間社会 (講談社現代新書)

優生学と人間社会 (講談社現代新書)

ナチスドイツと障害者「安楽死」計画

ナチスドイツと障害者「安楽死」計画


また、障害当事者と当事者家族、さらには社会との齟齬を考えさせられる本にも出合いました。

生命倫理学と障害学の対話--障害者を排除しない生命倫理へ

生命倫理学と障害学の対話--障害者を排除しない生命倫理へ

障害者殺しの思想

障害者殺しの思想

【療育】
療育・学習は、ST(言語)や学校と連携しながら取り組んでいます。現状の悠平の認知レベルと今後の療育方針を考えるために購入したのは以下の本です。

StageIVの心の世界を追って-認知発達治療とその実践マニュアル(自閉症治療の到達点3)

StageIVの心の世界を追って-認知発達治療とその実践マニュアル(自閉症治療の到達点3)

新しい知識や考え方を教える教科学習は、自閉症児の場合、情報処理の仕方が健常児と違うので、なかなか手ごわいと感じています。足し算一つとっても、特別支援教育の方法論を学びながらの試行錯誤です。今後も焦らずじっくり取り組んでいきたいと思っています。

来年も、自ら学びながら悠平とともに一歩一歩、進んでいきたいと思います。