家族でアート鑑賞――Setagaya2020 by GAKU

 妻(yuheimama)です。新型コロナの影響で、悠平の通う特別支援学校では7月いっぱいが1学期、8月1日から23日までが夏休みとなりました。いつもなら、墓参や旅行、映画など、長期休みならではの過ごし方を満喫するところですが、今年は都県をまたぐ移動は控え、専ら自宅で過ごしています。そんな自粛生活の最中、久しぶりに家族3人で出掛け、リフレッシュする機会に恵まれました。地元の世田谷美術館区民ギャラリーで開催された自閉症のアーティスト、GAKUさんの展覧会です。 

 GAKUさんの展覧会を訪れるのは2度目。悠平に「前に世田谷美術館に観に行ったアート展、また行ってみる?」と尋ねると、「うん、行ってみるよ!」と二つ返事。以前に紹介した通り、悠平は岡本太郎先生を敬愛しているのですが(※1)、GAKUさんも岡本太郎作品に出合ってから、突然、絵を描きだしたとのこと。太郎先生の言葉を借りれば「言葉や概念では伝達不能なものを、象徴的に、直接に伝えることができるメディア」(※2)としての作品群が、彼らの心にストレートに響き、GAKUさんの作品もまた、悠平の心に響いたのかもしれません。

※1「太郎先生がやって来た」

※2出典:岡本太郎『自分の中に毒を持て』 

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 GAKUさんの作品の多くは抽象画ですが、とても愛らしい動物シリーズも人気です。全体に明るくはっきりした色使いが魅力で、観ているととてもハッピーな気分になれます。前回よりもラインが力強く、洗練されたように感じられ、自信が表れているのかな、と感じました。実はGAKUさん、世田谷美術館での展覧会に先立つ3月、ニューヨークでも個展を開催。バッグで有名なLeSportsac(レスポートサック)とのコラボも決定したとのこと! 現在19歳、さらなる活躍が期待されます(byGAKUホームページ:http://bygaku.com/)。

  GAKUさんのお父様は、以前にブックレビューした『療育なんかいらない!』の著者、佐藤典雅さんです。療育をやらないと宣言し、いろいろと試してGAKUさんの得意分野を見出し、その活動を驚くべき行動力でサポートし続けていらっしゃいます。あるがままの子どもを受け入れ、尊重し、全力サポートする姿勢に共感を覚えます。

  さて、悠平はお土産に作品をプリントしたTシャツをリクエスト。おまけとして作品をあしらったマグネット等もいただいて、大満足で帰宅しました。来年か再来年、悠平の背がさらに伸びて、Tシャツが着られなくなった暁には、そのTシャツ、母が着ようと決めています。

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