ある日、突然…

 妻(yuheimama)です。悠平は登校を含め、外出時にはキッズ携帯を持ち歩いています。今のところ緊急事態には遭遇していないので、使用するのは放課後等デイサービスからの帰宅時の連絡のみです。それがある日…。

 その日は放デイがなく、スクールバス下校でした。雲行きが怪しくなり、悠平の帰宅時には雨が降り出しそうでした。傘を持たずに登校したことを思い出し、傘を持って行った方がいいかなと思い始めた瞬間、「キンコン」とスマートフォンがなりました。ショートメールの着信音です。私は普段、ショートメールを使わないので、ちょっとびっくり。「何?」と思って、カバーを開けると、悠平からのショートメールでした。「雨がふってきたので ばすていにむかえにきてください」。悠平にメールの使い方を教えていなかったので、さらにびっくり。まずは「わかりました」と返信して、バス停に向かいました。

 道すがら、スクールバスが学校を出発する前に、傘を持っていない悠平を見て、担任の先生がメールしてくださったのかな…いやいや、先生ならメールではなく電話だろうなと思ったり、バスの添乗員さんが手伝ってくださったのかな、それとも悠平が自分でメールしてきたのかしら…でも、どうやって?などとあれこれ考えました。そうこうするうちにバスが到着。バスのドアが開くと、まずは添乗員さんが笑顔で「一生懸命、メールしてましたよ」と一言。続いて悠平が、したり顔で降りてきました。

母「悠くん、自分でメールしたの?」

悠平「うん、そうなんだよ」

母「メールのやり方、知ってたの?」

悠平「まあね」

 悠平は新しいことに取り組むとき、自分で考えたり、試行錯誤することが少ないだけに、やり方を教えていないことを自分でできるようになったことに、かなり驚きました。好きこそものの上手なれ、なのかもしれません。

 その日以来、下校バスや放デイの送迎車から、たびたびメールが来るようになりました。「おやつは何がありますか」「夕食は何ですか」に始まり、最近では「今日午後3時時点での東京の(コロナ)感染者は何人ですか」という社会派(?)の質問まで。直近では、「お父さんは会社にいますでしょうか」との問い合わせがありました。登校前に疲れた様子だったyuheipapaを見て心配したのではなく、自分の帰宅時にいつもはいないはずのyuheipapaが会社を休んで家にいるのではないかと心配してのことでした。母は「お父さんは会社です。お家にはいないので、安心してね!」と返信。その夜、yuheipapaにそのメールを見せ、悠平らしいねと笑い、また一つ、悠平が自分の力でQOL(生活の質)を向上させたことをうれしく思いました(家にいると嫌がられるyuheipapaはちょっと切ないかもしれませんが…)。

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