6秒間の質疑応答

 妻(yuheimama)です。悠平は放課後等デイサービスから帰宅する際、送迎車の中から自分の携帯電話で電話を掛けてきます。

 悠平「もう間もなく到着します。また一人で帰ります」

母 「はい、気をつけてね」

 母が通話の終了ボタンをタッチすると、通話時間は決まって9秒。必要で十分な会話とも言えますが、遊びがないというか、柔軟さが足りない感じでもあります。5月に放課後デイで個別面談があった際にも、責任者の方から、「セリフを言っているみたいで、もう少し会話が広がらないか、考えてみます」と言っていただきました。

 後日…

悠平「もう間もなく到着します。今日は買い物に行きましたか?」

母 「今日は行かなかったよ」

悠平「…はい。また一人で帰ります」

母 「はい、気を付けてね」

 別の日には下線部が「昼ご飯は何でしたか?」「エアコンは何度に設定しましたか?」といった具合に変化していきます。唐突な質問に初めは「ん?」と思いましたが、どうやらスタッフの方がお題を出して、会話が広がるように仕掛けてくださっているようです。今のところ会話というよりは質疑応答といった感じで、通話時間は大体15秒。それでも以前より6秒長くなりました。

 自然に会話が広がるまでには、まだまだ時間がかかりそうですが、放課後デイの送迎車やスクールバスの車中から送ってくるメールではやり取りが膨らむようになってきました(携帯メールについては「ある日、突然…」を参照ください)。毎回、新型コロナの東京都内の感染者数の確認に始まり、翌日の天気や気温、夕食のみそ汁の具まで質問されます。メールが来そうな時間になると、母はネットで必要事項を確認してメモを片手に臨んでいます。感染者が増加した日には「緊急事態宣言レベルでしょうか?」といったやりとりが生まれ、先日は、静養していた東京都知事の動向が気になったらしく、「都知事はどうでしょうか?」との質問まで飛び出しました(笑)。

  メールにせよ、電話にせよ、コミュニケーションの楽しさや利便性を知って、悠平の生活の質が上がっていくといいなぁと思い、母もやり取りを楽しんでいます。放課後デイのスタッフにはお世話をかけますが、もうしばらく会話のネタ探しをお願いしたいと思っています。

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