体内のこと

 妻(yuheimama)です。夏休みから家庭学習で取り組んでいるドリルに『おはなしドリル 人のからだのおはなし』があります。購入したのは数年前、悠平が小学部高学年のとき。当時は悠平から、「これはよくない」とダメ出しされて、ここ数年、引き出しの中に入りっぱなしでした。なぜ悠平からダメ出しされたのか――当時の悠平にとっては文章が長めだったことと、テーマが体の働きに関することだったためだと思います。想像力に困難がある自閉症の特性から、目に見えない体内に関する内容は非常に分かりにくく、読むのがストレスだったのでしょう。コロナ対策の学校休校時、イラストを見ながら内蔵の名称を学習しても覚えられなかったことも思い出されます(「どうしても覚えられないこと」を参照ください)。

 

 

 想像力の困難はなくなりませんが、その後の数年で、少し長い文章の読解にも取り組めるようになり、今年に入り、耳鼻科や歯科に通院できるようになったので、体の働きについて、以前よりも経験値が高まったかなぁと期待して、ドリルに再挑戦することにしました(「久しぶりの耳鼻科受診」「歯科受診に挑戦」を参照ください)。掲載されている29本のお話の内、悠平の経験と結びつきやすそうな「耳には、どんなはたらきがあるの?」「歯がぬけて生えかわるのは、なぜ?」などから取り組み始めました。悠平、今回はダメ出しすることなく、取り組めています。

 文中、脳や心臓についての言及があり、そのたびに悠平に「脳はどこ?」「心臓はどこ?」と尋ねます。脳の位置を尋ねると、いつも胸に手を当てるので、「そこは心臓。脳は頭だよ」と教えています。3回続けて胸に手を当てたときは、どうしたものかと思いましたが、繰り返すうちに、どうにか脳と心臓の場所は覚えたようです。血液の話のときは、腕や足に見える血管を確認して、話の内容と悠平の体を結び付けました。

 見えないものの理解は難しいのですが、将来、健康管理や病気について、部分的であっても理解する基盤になってくれればいいなと思いながら、学習を続けています。