「自分の中に毒を持て」 お気に入りの岡本太郎

 yuheipapaです。
 このブログの以前の記事でも書いてきた通り、悠平のお気に入りの一つは岡本太郎です。おそらく、最初に触れたのは小学1年生まで3年間を過ごした大阪。万博記念公園で太陽の塔を見たことだと思います。東京に移って、川崎市の岡本太郎美術館を初めて訪ねたのは2016年秋。それ以来、岡本太郎が残した作品だけでなく、人物にも強い関心を持っています。
 ※参考過去記事 

yuheipapa.hatenablog.com

 最近はNHKの「TAROMAN」を録画して、繰り返し見ています。ウルトラマンを思わせる体に、太陽の塔の顔をしたキャラが主役。NHKの公式サイトには以下の説明があります。

岡本太郎が世に送った唯一無二の〈作品〉群、そして心を鼓舞する〈ことば〉たち。
両者ががっぷりと組み合い、超感覚的に岡本太郎の世界へと誘います。
10話それぞれのタイトルは「芸術は、爆発だ!」「真剣に、命がけで遊べ」など太郎のことば。それをテーマに「なんだ、これは!」という特撮映像が展開します。
主役は〈TAROMAN〉(タローマン)。正義の味方ではなく、シュールででたらめなやりとりで奇獣と戦います。対峙する奇獣たちは、〈疾走する眼〉〈駄々っ子〉など太郎の作品を造形化。

www.nhk.jp

 わたしも時々、悠平と一緒に見ていますが、「シュールででたらめ」以上の言葉で表現するのは難しいと感じます。ここで悠平は、岡本太郎が残した数々の言葉を覚えました。番組では「爆発だ、爆発だ、爆発だ、芸術だーあ」で始まる主題歌が流れます。歌詞は岡本太郎の言葉をちりばめており、その一つが「自分の中に毒を持て」。特に悠平のお気に入りのようです。ちなみに曲名は「爆発だッ!タローマン」。検索すると動画もヒットしました。

 そんな日々を過ごしていて先日、久しぶりに岡本太郎の世界に浸ってみようかと、悠平を誘って東京・青山にある岡本太郎記念館を再訪しました。悠平も小学生の時以来だと思います。岡本太郎の自宅兼アトリエを改装。川崎の岡本太郎美術館に比べるとこじんまりしているのですが、岡本太郎の息吹が感じられる場所です。ちょうど企画展「《明日の神話》と《太陽の塔》」を開催中で、わたしも悠平も、太陽の塔を満喫できました。
 せっかくなのでショップで岡本太郎グッズを買うことにしました。「悠くん、ほしいものを一つ選んでいいよ」と言ったところ、悠平はしばしあれこれと手に取って見ていました。太陽の塔をかたどったキーホルダーあたりかな、と思ったのですが、「これにするよ」と選んだのは一冊の文庫本。岡本太郎の「自分の中に毒を持て」です。そうか、そんなにもこの言葉が気に入っているのかと思うと、ほほえましくもあり、購入しました。
 帰り道、悠平と話しました。
 「悠くん、せっかく買ったのだから、読んでよ」
 「うん、読むよ」
 「写真や絵はなくて文字ばかりだけど、大丈夫かな」
 「読むよ」

 帰宅後、さっそく手に取って音読を始めました。エッセイのような文体で、比較的平易に書かれています。とはいえ、活字ばかりの文庫本にチャレンジするのは初めてのこと。たどたどしくも2ページ分ほど一気に読み上げたところで、わたしから「無理しないで、少しずつ読んでいこう」と声を掛けました。悠平の感想はひとこと「むずかしい」。
 最後まで読み通すのにどれだけ時間がかかるか、ましてそこから何かを読み取るのは相当にハードルが高そうですが、自分で選んだ一冊として、なじんでくれればいいなと思います。

※参考
 岡本太郎「自分の中に毒を持て」 青春出版社・青春文庫
 2017年12月発行で、2023年12月に42刷となっています。読み継がれているようです。

 この記事を書き上げた後でyuheimamaから、「自分の中に毒を持て」を購入し、このブログで紹介していたことを伝えられました。2016年のことです。失念していました。

yuheipapa.hatenablog.com

※岡本太郎記念館
 https://taro-okamoto.or.jp/

 障害者割引はありませんでした。館内や庭は写真撮影が可能です。

2階のベランダにいる太陽の塔