不安解消に必要なこと

 妻(yuheimama)です。悠平は生活習慣へのこだわりが大変に強く、おそらくはそのこだわりと表裏一体で、いつもと違うことに対する不安感を強く抱いています。例えば、放課後等デイサービスに通所する曜日は固定で、追加や変更を受け入れることはできず(生徒会活動による変更は唯一の例外でOK)、帰宅時の出迎えは母でなければならいというこだわりもあり、yuheipapaの出迎えさえ拒否します(ただし、母と一緒に外出したときはその限りではありません)。幾つもある生活習慣へのこだわりを一つずつ緩める取り組みを何年にもわたって続けてきましたが、そう簡単にはなくなりません。そのため、母は悠平のスケジュールに完全に合わせた生活をかれこれ18年続けています。

 先日、悠平の放課後デイのスケジュールに合わせて、外出予定を入れました。ところが、直前に生徒会活動の予定が入り、放課後デイのときよりも悠平の帰宅時間が早まることになりました。悠平を出迎えるには、予定の時間よりも早く帰らなくてはなりません。これは悠平の自立度アップのきっかけになるかもしれないと思い、事情を話した上で、悠平に自分で鍵を開けて少し留守番をしてもらえないかと提案してみました。結果は…「無理だと思う」でした。結局、予定を途中で切り上げて帰宅しました。

 悠平はドアの鍵を開けることはできますし、短時間の留守番もできるようになっていたので、やればできる状態なのではないかと思ったのですが、認識が甘かったようです。あらためて考えてみると、今回のミッション(?)をこなすには、①鍵を学校に持って行く、②帰宅時、鍵を自分で開ける、③誰もいない家に入る、④留守番する、という行為が必要で、悠平にとっては①と③が初めての経験であり、①~④を通しで行うことも初めてのこと。さらに③では、母の出迎えというこだわりを崩さなくてはならず、ハードルがかなり高かったのだと思い至りました。まずは、①鍵を学校に持って行くという初めての体験の不安軽減のために、一緒に外出するとき、悠平に鍵を持たせて、帰宅時に鍵を開ける動作に慣れさせようと思います。不安の解消には、行動を幾つもの段階に切り分けるスモールステップでの練習が必要です。

 高等部2年生、放デイ通所と部活で夕方5時過ぎの帰宅が多くなったことで、母は日々の時間的制約が少し緩和されたと感じていました。残念ながら、今回のような急な予定変更の可能性を考えると、夕方にかかる予定を入れることはまだまだ難しそうです。高等部卒業までの1年余りで悠平の適応力をどこまで伸ばせるか、練習あるのみです。