連絡帳

 妻(yuheimama)です。先日、悠平の通う学校で個別面談がありました。面談では担任・副担任と母が、学校・家庭での悠平の様子を話しあって情報共有し、悠平が頑張っているところ、成長が見られるところ、今後の課題などをすり合わせました。面談で話題に上ったことの一つに連絡帳についてがあります。

  特別支援学校では、言葉の理解度がお子さんによって異なることもあり、登校する日には毎日、保護者と先生との間で連絡帳のやり取りをします。悠平は、ある程度、文章が読めるようになった小学校高学年あたりから、連絡帳に何が書かれているのか気にするようになりました。最近では母が連絡帳を記入すると、カバンにしまう前に必ず内容をチェック。家庭で頑張ったことや楽しかったことがあると、「連絡帳に書く!」とリクエストしてくることがあります。

  面談で分かったのは、学校で何かやらかしてしまった場合には、先生に「連絡帳には書かないでください」と懇願したり、頑張ってほめられた場合など、先生に「連絡帳に書く!」とリクエストしていること。それだけでも笑えるのですが、お友達が頑張った場面でも「連絡帳に書こう!」と先生に進言することがあるそうなのです。先生は「連絡帳に書く場合もあるけど、ほかにもお家の人に連絡しなくてはならないことがあれば、そっちを書くよ」と対応してくださっているそうで、母の笑いは恥ずかしさで冷や汗に変わりそうでした。

  自閉症には対人関係の障害があると言われ、悠平に限らず、自閉症児者は相手がどう思うかを想像したり、相手にどうみられるかを意識することに困難を抱えています。そう考えると、連絡帳にどう書かれるかを気にかけるというのは、他者からのまなざしを意識するという意味で、「発達した」ということなのかもしれません。連絡帳に書いてもらうために何かするというのでは本末転倒なのですが、他者のまなざしという意識が悠平の中で育ち、将来、「支援する―される」という関係を越えた人間関係が少しでも豊かになってくれればなぁと母の心にちょっぴり欲が出てきました。