旅の楽しみは乗り物だけではない

 yuheipapaです。
 ことしも悠平と一緒に、あちこちに「乗り鉄と巡礼」に出かけました。その中で、悠平の「旅」の関心の対象が変わってきたと感じます。
 幼児期から中学生ぐらいまで、悠平の関心はもっぱら電車やバスの乗り物でした。外出した日はいつも「きょうは何が楽しかった?」と聞いています。以前は必ず、1番目から3番目まで、すべてその日に乗った電車やバスでした。それが最近は、訪ねた寺や神社に変わってきています。
 ことし8月に、北関東三十六不動霊場の巡礼を始めました。先日、茨城県稲敷市江戸崎(旧江戸崎町)にある霊場を訪ねた後、バスを乗り継いで稲敷市の大杉神社、千葉県香取市の香取神宮を訪ね、香取市・佐原の街を散策しました。乗り継いだバスは計5本。JRバス以外は地元のバス会社の運行で、悠平にとっては「レアもの」のバスに乗った心が弾む経験です。「何が楽しかった?」と聞けば、以前なら間違いなく「いちばんは〇〇バス、二番は△×バス…」と答えたはずですが、今回は違いました。
 「一番楽しかったのは大杉神社、二番目は香取神宮、三番目は佐原の街を歩いたこと」
 何だか女子旅のガイドブックに出てくるような答えでした。大杉神社は「茨城の日光」とも呼ばれる豪華絢爛な社殿や拝殿で地元では知られるようです。驚いたのはトイレもこの豪華さで統一されていたこと。日光では体験できません(笑)。機会があれば、立ち寄りをお勧めします。悠平もこの豪華絢爛さが楽しかったようです。香取神宮は一帯では鹿島神宮と並ぶ著名な古社、佐原は江戸期の古い街並みを残す「小江戸」の一つです。
 思い返すと、行った先の寺社に関心を示すようになったのは、小学生の高学年くらいだったでしょうか。たまに「その日楽しかったことベスト3」に一つ、寺社が挙がることがあったような気がします。寺でわたしと並んで口ずさんでいた「般若心経」を暗記してしまったのもこのころでした。
 電車やバスへの関心も以前と変わらず高いのですが、加えて行先にも関心が高まってきているのはいいことだと思います。幼児から中学生ぐらいまでは、どこに行くかの「目的」と、どの電車やバスで行くかの「手段」は切り分けられていませんでした。むしろ手段が目的になっていたように思います。将来、一人旅ができるかどうかはともかく、目的と手段の区別が明確になり、両者をどう組み合わせるかを考えるようになれば、余暇の過ごし方が充実するのではないかと思います。

 悠平と寺社巡りを始めたのは大阪に住んでいたころ、悠平が幼稚園から小学校1年の時期でした。山道をたどる巡礼もあったため、わたしも悠平もトレッキングシューズを買いました。並べると悠平のシューズは小さく見えました。それから10年余が経ちました。先日、二人でトレッキングシューズを新調しました。今では悠平はわたしよりも一回り大きなサイズを履いています。いつの間にか、それだけの時間が経ちました。

【写真】トレッキングシューズ。右が悠平用

 親はどんどん年を取っていきます。いずれ、休日はわたしと外出というわけにもいかなくなります。親以外の誰かと一緒に余暇を過ごす、そういうことも考えていく時期にきているのだろうと、yuheimamaとも話しています。

 ことしも、当ブログをたくさんの方に読んでいただきました。
 ありがとうございました。
 親は年を取るとは言え、「悠平と歩く道」はまだまだ続きます。

※おまけの写真
 大杉神社の写真です。電車、バスでは、とても行きにくい場所です。
 ホームページは http://oosugi-jinja.or.jp/

 以下はトイレ