「びじゅチューン!」と過ごした冬休み

 妻(yuheimama)です。悠平がNHK・Eテレ「びじゅチューン!」にはまっていることは、以前、yuheipapaが紹介しました(「ムンク展で「叫び」を鑑賞~井上涼さんの「びじゅチューン!」で深まったアートへの興味」を参照ください)。番組をきっかけに作品や海外への関心が少しでも広がってくれればと、母、冬休み中にいつものごとく仕掛けを考えてみました。

 その1、絵本。クリスマスプレゼントは、数カ月前からリクエストのあった仮面ライダーベルトのパーツだったのですが、急きょ、美術作品を紹介した子ども向けの絵本も探しました。

子どものための美術史: 世界の偉大な絵画と彫刻

子どものための美術史: 世界の偉大な絵画と彫刻

  • 作者: ヘザーアレグザンダー,メレディスハミルトン,Heather Alexander,Meredith Hamilton,千足伸行,野沢佳織
  • 出版社/メーカー: 西村書店
  • 発売日: 2017/05/16
  • メディア: 大型本
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 この絵本、西洋絵画を中心に「びじゅチューン!」でも題材となっている作品が多数、掲載されています。悠平はページをめくるたび、知っている作品のオリジナルを目にして大興奮です。解説も充実しているので、背景となる歴史を理解するのは難しくても、何かしら興味関心が広がればと期待しています。

 その2、家庭学習。休み中、宿題プリントや四谷学院の教材をこなすと、最後にご褒美課題が登場。題して「びじゅチューンでこんにちは」。その日、悠平が選んだ「びじゅチューン!」の作品シールを貼って、作品名、国名、その国の言語の「こんにちは」を書き込みました。「こんにちは」は事前にネットで調べて表を作り、国旗シールも用意しました。悠平、国旗が分からないときは、「行って見てくるよ」と、リビング壁に貼ってある国旗入り世界地図を見に行って確認。意欲的でした。

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 年末、部屋の片づけをした際に引っ張り出した昔のアルバム。約20年前に訪れたルーブル美術館の写真を悠平に見せながら、またいつか欧州旅行にいけるかしらと夢想。次の瞬間、悠平がやたらと「ボンジュール」とあいさつをしてしまいそうだと一人、苦笑してしまいました。

大みそかから紅白歌合戦を満喫~本年もよろしくお願いいたします

 yuheipapaです。
 新しい年、2019年になりました。
 昨年は多くの方にこのブログを訪問していただき、ありがとうございました。
 yuheimamaともども、本年もよろしくお願いいたします。

 元日の東京は好天に恵まれました。午前中、自宅近くの神社に悠平とyuheimamaとの家族3人で初詣で。おみくじはyuheimamaが見事に大吉でした。悠平は吉で、わたしも小吉とまずまず。家族3人で、幸先のいい新年の始まりになりました。

 大みそかから元日にかけてちょっと意外だったのは、悠平がNHKの紅白歌合戦をことのほか気に入った様子だったことです。大みそかの夜、夕食を終えると待ちかねたようにテレビの前に座って冒頭から鑑賞。いったんは途中で自室に引き上げ寝ようとしました。しかし、松任谷由実さんとサザンオールスターズにつられてわたしが見続けていたところ、悠平もテレビの前に戻って来て、結局、家族3人で最後まで見てしまいました。
 紅白の何がそんなに気に入ったのか、わたしにはよく分からないのですが、元日になっても、初詣でから帰ってきて昼食が済むと「紅白を見ます」と言って、ビデオの録画を再生。「チコちゃんに叱られる」のチコちゃんの決めゼリフ「ボーっと生きてんじゃねーよ!」のシーンでは、何度も繰り返し再生して、チコちゃんの顔がアニメで怒りの形相に変わる様子を入念にチェックしていました。
 このチコちゃんが気に入ったのか。あるいは、以前から三浦大知さんを好きなように、歌とともにふんだんにあるダンスシーンが楽しいのか。前年にはなかったことで、yuheimamaとは「いよいよ音楽やダンスに目覚めたのかな」と話しています。

 さて、ことし3月で悠平は小学校を卒業し、4月には中学生になります。既に身長はyuheimamaを追い越しており、思春期を迎えていろいろ変化も出てくるのだろうと思います。悠平との生活を、ことしもyuheimamaと書きつづっていこうと思います。

※イノシシの年賀状は、悠平が学校で図工の時間に作りました

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大いなる教訓~まさかの骨折

 妻(yuheimama)です。実は悠平、10月末に右腕を骨折しました。今はすっかり良くなって、元気にしていますが、いろいろと考えさせられる出来事となりました。

  10月某日、いつものように学校から放課後等デイサービスへ行き、夕方、デイの送迎車で帰宅しました。デイのスタッフから「遊んでいるときに右腕をぶつけたかひねったようで、少し気にしているようです」との報告がありました。家の中でも確かに少し腕を気にしているようでしたが、「痛い? 痛くない?」と尋ねると「大丈夫」と答え、夕食もいつも通り右手で箸を使って食べ、見た目も特に問題ないように見えました。翌朝、悠平が「学校、どうする?」と聞いてきましたが、「痛くないなら行っても大丈夫だよ」と言って、連絡帳に前日の出来事を書いて登校させました。

 昼前、担任から自宅に電話が。「ゆう君、腕が上がらなくなっています。早く病院に行かれた方がいいかと思ってお電話しました。お迎えお願いします」とのこと。私は急ぎ、学校へ向かいしました。とはいえ、学校へは電車とバスを乗り継いで1時間10分。帰りは、腕の状態が分からない悠平を揺れる電車に乗せるのは危険と思い、タクシーで4000円。支援学校の遠さが恨めしくも、とにもかくにも悠平を連れ帰りました。本人は相変わらず「痛くない」と言っています…。

 近所の整形外科を受診し、前日からの様子を医師に話すと「念のため、レントゲンを撮っておこう」とレントゲン室へ。診察室で画像を見て、医師が一声、「骨折してるよ!!」――私は「えぇ~!?」。もうびっくりです。悠平は以前から上半身の感覚が鈍い、感覚鈍麻であるようでしたが、我慢していたにしろ、骨折しても「痛くない」と言うほどとは!

 ギブスをし、帰宅してから学校や放デイと連絡を取り合い、利き手が使えないことによる介助の仕方をあれこれ考えました。翌日、放デイから責任者の方とスタッフが謝罪に来宅しました。目撃スタッフによると、ジャンプして着地のときに滑って右手で体を支えようとして負荷がかかりすぎたようでした。スタッフが見守っていても防げなかったものと判断し、誠意ある対応と受け止めました。大人たちがあれやこれやと気をもんでいるのとは対照的に、ようやく「痛い?」と尋ねると「ちょっと痛い」と答えるようになった悠平は、左手でマウスを操作してパソコンでゲームをしていました。母、笑うしかない…。

 後日、発達クリニックを受診した際に今回の出来事を話しました。主治医は「僕が知ってる一番すごいケースは、交通事故に遭ったのに、そのまま遊びに行こうとしちゃった子。周りが慌てて病院に連れて行ったんですよ。悠平君は感覚鈍麻があるみたいだから、今後は転んだりぶつけたりしたことを報告できるように習慣づけて、早めに病院に連れて行ってあげた方がいいですね」と言われました。はい、そうします。実に大きな教訓。それにしても事故も意に介さないとは、上には上がいるものです。

 その後、悠平は順調に回復。インフルエンザの予防接種に行った時、問診で「骨折治りました?」と、あまり関係なさそうな質問をされ、左腕に接種。なんとか無事に年末年始を迎えられそうです。

 慌ただしい時期になりました。皆さま、風邪、インフルエンザ、そして事故にもくれぐれも気を付けて、良い年をお迎えください。本年もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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豪徳寺の招き猫

 yuheipapaです。
 悠平の骨折治療中、休日の外出は電車に乗っての遠出は避けました。その代わり、自宅近隣を2人で散歩しました。悠平もギブスの不自由な生活で、電車に乗るのは無理と思っていたようです。
 東京・世田谷にはそれなりに歴史のあるお寺が点在しており、中には、閑静な境内に「えっ」と思うような見事な竹林があったりします。これまでも時折訪れている豪徳寺では、有名な招き猫の奉納が一段と増えていました。インスタ映えするスポットとして、海外でもSNSなどで紹介されたのでしょうか。海外からのお客さんが増えているようです。
 のんびりと歩いていると、身近なところにいろいろ発見がありました。

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豪徳寺から歩いて15分ほどの勝光院の鐘楼と竹林



 

ムンク展で「叫び」を鑑賞~井上涼さんの「びじゅチューン!」で深まったアートへの興味

 yuheipapaです。
 初冬の日曜日、悠平と一緒に東京・上野の東京都美術館で開催中のムンク展を見てきました。エドヴァルド・ムンクは19世紀から20世紀にかけて活躍したノルウェーの画家。「叫び」はあまりにも有名で、悠平のお目当てもこの作品でした。
 ※ムンク展公式サイト https://munch2018.jp/
 ※エドヴァルド・ムンク - Wikipedia

 ネットで混雑状況を調べてみると、週末は朝の開場直後は30分待ちとけっこう並ぶようで、むしろお昼前後が10~20分待ちで済むらしいと分かりました。その時間に合わせて行ってみたところ20分待ちの表示。「悠くん、人気の展覧会だから、入るまでに20分待つよ。大丈夫?」と聞いたところ「うん、大丈夫だよ」の答え。以前は行列を目の当たりにして、とても悠平の我慢が続きそうもなく引き返したこともありましたが、成長が著しい今なら大丈夫だろうと思い、列に加わりました。実際は15分ほどで入場することができ、その間、悠平もストレスを感じる風でもなく、おとなしく並んで待つことができました。

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 会場では101の作品を九つのコーナーに分けて展示していました。会場に入ってすぐの所に置いてあった出品作品リストを手に、作品を順に見ながら進みました。「1 ムンクとは誰か」を終えて「2 家族―死と喪失」のコーナーに入ったところで、悠平が「僕も見る」と言って、作品リストを見始めました。どうやらお目当ての「叫び」を探し始めたようで、リストの先頭から作品名を目で追いながら、やがて「『叫び』は4番(のコーナー)にあります」と、私に教えてくれました。
 会場に入ってほどなく、コーナーに番号がついていることに気付き、また私が持っている紙が作品のリストらしいと分かって、それなら自分の目当ての「叫び」まで、あとどれぐらいあるのかを自分で調べようとしたようです。私自身は、漫然と展示順に作品を見ていたところだったので、悠平の合理的な思考にちょっと驚き、そして、こういう思考を元に自分でこういう風に調べることができるようになったのかと感心しました。
 自閉症児は、先に何があるのかや、先々の予定や見通しが分からないと不安感が増します。目当ての「叫び」がいつまでも現れず、ほかの絵が続いていたら、やがては「『叫び』はまだなの」と不安を募らせ、パニックに至ることもあるだろうと思います。周囲の状況を自分で判断し、自分で知りたい情報を探すという行動は、普通の人なら当たり前にやっていることですが、それを悠平ができるようになったことにうれしい気もしました。
 「叫び」の前には複数の美術館職員が立ち、見学客に対して、立ち止まらず一列で歩きながら見るように誘導していました。悠平もおとなしく誘導に従っていました。その後も落ち着いて、最後の作品まで見て回ることができました。入場してから1時間ほどでしょうか。まったく問題はありませんでした。また一つ、悠平の成長を実感しました。ご褒美の意味も込めて、お土産の「叫び」グッズをあれこれ買いました。「ムンク スクリーム ドーム」(スノードーム)は帰宅後、さっそく悠平の机の上に、以前に買い求めた岡本太郎さんのフィギュアと並べて飾られました。

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 しっかりと美術展鑑賞をこなした悠平ですが、ムンクの「叫び」がお気に入りになったきっかけはNHKのEテレで放映している「びじゅチューン!」です。古今東西の美術作品をモチーフに、縦横無尽にストーリーを編み出し、歌とアニメで表現した短編作で、アーティストの井上涼さんが作詞、作曲、アニメを一人で手掛けています。
 ※井上涼オフィシャルサイト http://tanoshimida.com/

 アートに興味は示すものの、今一つ飽きっぽいように見えた悠平に、何かアートへの関心を深めさせるものはないかとあれこれ探していて、ことしの夏ごろに偶然見つけました。あまりの奇想天外さに、まず私が一発でハマり、悠平に見せたところ、たちまち魅了されてしまいました。ウイキペディア「びじゅチューン!」によると、2013年8月に第1作が放映され、2014年5月からは再放送と新作を交えながら毎週放送されているようです。最新作の「写楽式洗顔」(モチーフは東洲斎写楽「三代目大谷鬼治の奴江戸兵衛」)で74作目とのことです。
 この中で、ムンクの「叫び」は「ムンクの叫びラーメン」という作品になっています。「叫び」の赤い空は真っ赤なスープ、黒いフィヨルドは海苔、橋は箸、そして中央で耳をふさいでいる人物は何とナルト。名物店長が作るこのラーメンを食べれば、オーオーという叫びとともに体の中のもやもやが抜け出してすっきりする、という歌とアニメです。実は悠平と外出するたびに、2人でよくこの歌を鼻歌交じりで口ずさんでいます。
 百聞は一見に如かず。以下のリンク先にありますので、ご存じでない方はご覧になってください。
 ※びじゅチューン 

www.nhk.or.jp

 今年の夏、東京国立博物館(東博)が「びじゅチューン!」とのタイアップ特別展を開催しました。悠平と一緒に行って、ここで悠平は美術展の雰囲気に慣れたのかもしれません。その後、東博を再訪し、次いで今回のムンク展と、経験を重ねました。次は、びじゅチューンで知った高村光太郎の彫刻「手」がある国立近代美術館や、ダンテの「地獄の門」のある国立西洋美術館なども訪ねてみようかと、悠平と相談中です。井上涼さんの導きで、このままアートが悠平の興味の一部に定着できればいいなと、yuheimamaとも話しているところです。

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ついにハードルを越えました~悠平の心配事・完結編

 妻(yuheimama)です。先日、夜に突然発熱してしまいました。生活習慣へのこだわりが強く、スクールバスのバス停送迎は、母でなければ対応できない悠平は焦りました。前回、私が発熱した5月、次に母の具合が悪くなったときには父(yuheipapa)とバス停に行くと念書にサインしていたからです(詳しくは「悠平の心配事」を参照ください)。

 翌朝、体調不良ながら朝食の用意をしていた母の側に来て、「大丈夫?」と心配(母の体調ではなく、自分の送迎を心配)。「つらいからお父さんと行ってくれる?」と聞くと、「イヤ~」と顔をしかめています。その後、yuheipapaと悠平の攻防が始まりました。

yuheipapa「お父さんと行こう」

悠平「イヤ!」
yuheipapa (念書を見せて)「悠君、自分でサインしたでしょ」

悠平「…」

yuheipapa「お母さんが死んじゃってもいいの?」

悠平「ダメーーー!!」

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5月にサインした念書

 どうなることかと思いましたが、食卓に着くと、悠平は自分から「お父さんと一緒に行くよ」と言い出しました。「ありがとう~、助かるよ~」と母。yuheipapaと悠平を見送り、朝食の片づけをした後、スマホ片手に横になりました。バス停で一緒のママ友たちにLINEで連絡を入れたところ、皆さんから「悠平君、落ち着いてるよ。お大事に」と次々にコメントをいただきました。

 帰宅後、「悠君がお父さんと行ってくれたから、お母さん、その間に休めてとても助かったよ。ありがとう」と伝えると、本人も「頑張った!」と自信がついたよう。「もうすぐ卒業だしね。もうすぐ中学だしね。中学生になったら一人通学するよ」と意欲を見せてくれました。

 その夜、入浴中の悠平は大きな声で自問自答をしていました。「お父さんとバス停に行ったのはなぜでしょう? 1.これからお父さんと行くから 2.お母さんが具合が悪かったから。答えは1。ブブー、残念。2番でした」。思わず笑ってしまいましたが、同時に、悠平は自分の中で一生懸命、折り合いをつけているんだろうなぁと感じました。

 頑張った、悠平! もう、体温計の電子音に反応して、「何度何分?」って、わざわざトイレのドアを開けてまで気にしなくて大丈夫だよ。でもまた、お母さんの具合が悪くなったらよろしくね。 

 小学校卒業前に大きなハードルを乗り越えました!

学習に生きる鉄道愛

 妻(yuheimama)です。悠平の鉄道好きには、たびたび触れてきました。今回は、この鉄道愛が学習面で役に立ったエピソードを2つ紹介します。

 1つ目です。先日、方角と基礎的な地図の読み方を学習していたときのこと。地図上で東西南北を間違えなく把握するにはどのように教えたらよいか考えました。まずは縦のラインが南北、横のラインが東西であることを伝え、東京の路線図を広げました。「地下鉄の南北線は縦に走ってる?横に走ってる?」と尋ねると、「縦!」と一発正解。「じゃあ、東西線は?」ーー「横!」とこちらも正解。「南北は縦、東西は横だね」と念押しすると、悠平は次々と他地域の南北線と東西線を確認していきました。すべて縦横の法則が当てはまっていて、納得。以来、東と西が地図上で右か左か時々迷うことはあっても、東西と南北を間違えることはありません。Good job!

 2つ目です。悠平はテレビの鉄道旅番組が好きです。旅番組をきっかけに、さまざまな地域に興味を持ってくれればと、以前からリビングに世界地図を張っていました。が、これまでは国内の鉄道以外あまり興味を示しませんでした。ところが先日、新聞のテレビ欄でアフリカの鉄道旅の番組を見つけて、自ら録画予約。繰り返し見るようになりました。舞台はザンビアとタンザニア。さっそく、壁の世界地図を指さし「ザンビアはここ、タンザニアはこっちだよ」と教えました。紙上の地図とテレビの映像が悠平の中でつながり、瞳がキラキラ! 

学習ポスター 世界地図

学習ポスター 世界地図

 

  その後は、地図の周りに描かれた国旗探し競争です。大人げなく、母が2勝。それでも悠平は楽しそうでした。悠平は別の機会にツタンカーメンのマスクの写真も見たことがあったので、「ツタンカーメンは大昔のエジプトの王様。エジプトはここだよ」と教えました。すると、「え~、エジプトもアフリカにあるの?」と悠平。あら、知らなかったのねと思いながら「そうだよ」と会話が発展しました。

 オリンピック・パラリンピックを前に、学校ではさまざまな国のことを調べましょうといった学習が行われていることと思います。悠平がオリパラに感心を持つか分かりませんが、鉄道愛は少しずつ悠平の視野を広げてくれているように思います。

僕は哺乳類

 妻(yuheimama)です。先日、国語のプリントで、ペンギンとアザラシについての説明文に取り組みました。ペンギンは鳥類で日本の海には住んでいない、アザラシは哺乳類で日本の海に住んでいるものもいるといった内容でした。哺乳類という言葉は初出だろうと思い、「ゆう君、哺乳類って聞いたことある?」と尋ねると、予想通り「ない」との答えが返ってきました。そこで「鳥類は卵から生まれるけど、哺乳類はお母さんから生まれるんだよ」と説明すると、「じゃあ、僕は哺乳類!」と即座に笑顔をみせました。思いがけない悠平の言葉に、こちらも「そうだね~!」と笑いつつ、一つのことを覚えてもほかのことに応用するのが困難だと言われる自閉症の悠平が、しっかり応用できていたことにちょっと感動してしまいました。

 後日、夕食時に魚の煮つけを食べていたときのこと。「ゆう君、ペンギンは鳥類、アザラシは哺乳類だったよね。魚は魚類って言うんだよ。魚っていう漢字、「ぎょ」とも読むでしょ」と、話しかけてみました。「ぎょ」の響きが面白かったのか、「魚類!!」と言って、悠平、笑い出しました。しばらく笑った後、「魚は何でも食べられるの?」と質問されました。うーん、どうなんだろう。全ての魚が食べられるかは分かりません。ちょっと考えてから「お母さんにも分からないけど、例えば、フグは食べられる部分と、毒があって食べられない部分があるよ」などと説明してみました。悠平は「ふーん。じゃあ、ハリセンボンは食べられる?」――「えっ!?」。そんなことは考えたこともありません。「食べられるかもしれないけど、おいしいかどうかは分からないなぁ」と、苦し紛れに答えました。

 悠平と話していると、時々、思いもよらぬ反応や質問が飛び出します。それが自閉的な発想なのか、本人の個性なのかは分かりませんが、それはどちらでもいいこと。ありのままの悠平を受け止めることで、加齢とともに硬直していく私の頭が柔らかくなればいいなぁと思っています!?