体育祭にて

 妻(yuheimama)です。先日、悠平の学校で体育祭が行われました。天気予報では降水確率がやや高めで、朝から曇り空だったのですが、雨に降られることなく進行しました。各学年3種目ずつが設定され、悠平は100メートル走、2チームに分かれた対抗戦、学年全体での演技に出場しました。

 1年生で出場した100メートル走では、悠平はニコニコしながらジョギングのように走って、女子生徒に負けてしまいました。「まぁ、楽しそうだったからいいか」と思いましたが、今年は本気の走りを見せてくれました。男子生徒と接戦の末、勝利して、1年生の時とは(たぶん)違う、いい笑顔をしていました。

 学年を2チームに分けた対抗戦「台風の目」では、2~3人が1組になって、横にした1本の長い棒を握りながら、設定されたコースを走ってリレーし、先に全員がゴールしたチームが勝ちとなります。組んだ2~3人の生徒の中には、足が早い生徒もいればゆっくりな生徒もいるので、お互いの息を合わせることが大切です。悠平は2人1組、3人1組でそれぞれ出場しました。昨年、類似競技に出場したときにはペアの生徒とタイミングが合わず、いら立つ様子が見られたのですが、今年はバッチリ。特に3人1組でアンカーを務めたときには、「う~」と、唸り声をあげるほど勝ちに行き、接戦を制しました。

 相手、周囲を意識することは、想像力に困難があり、相手の状況を察しにくい自閉症児者には難しく、チーム競技は個人競技よりも難易度が高いようです。体育祭以外でも、清掃実習等の作業学習の際、悠平はチームリーダーだったのに、チームのメンバーを置いて1人で行動したことがあり、周囲の状況の把握や目配りが課題になっています。作業学習、体育祭と、学校という集団ならでは体験を積み重ね、学んでいってほしいと思います。

 小学部の行事では集団行動が難しい場面もありましたが、今年の体育祭は整然と競技が進行しました。みんなが一生懸命に取り組む姿にプラス、勝敗も意識した盛り上がりに、成長を実感しました。来年は高等部3年生、体育祭も残すところあと1回。悠平だけでなく、みんなのさらなる成長が楽しみです。